物忘れ・認知症38

十年ごとに倍増

 厚生労働省によると、現在、日本の認知症は約三百万人強もいて、この数は十年前に比べると約二倍に増えており、十年後には今の約二倍に増えるだろうとの予測が立つとのこと。
 この十年後の予測が不幸にして当たると、国民の二十人に一人が認知症ということになるという数字です。
 しかも、40歳から50歳代で発症する「若年性認知症」も増える一方ということです。
 認知症は軽度だからといって、そのままにしておくと、やがては人間性も失われるコースに乗って死に向かうことになります。誰でも最後はあの世に旅立つわけですが、認知症の惨めな暮らしは避けたいものです。認知症は、手遅れになる前に、あの手この手でくい止められるものならばくい止め、精神の崩壊を防ぎたいものです。

脳の「前頭前野」の 崩壊の犯人と対策

 この十年ごとに倍増という、まるで何かの感染症のような認知症増加現象は、口腔や腸内のタチ悪菌による脳内細胞内感染症の蔓延の可能性という補助線を引いて考察すれば、容易にナルホド、あり得ると納得できるような話です。
 脳のほぼ中央に位置し、ホルモンのバランスをとっているという脳下垂体は、もともとは喉に位置してホルモンのバランスをとっていたラトケ嚢が進化の過程で脳にめり込んでぶら下がるようになった器官で、本来的には消化器官であり、脳神経組織ではなかった故に、細菌などの侵入を防ぐメカニズム・脳血液関門がガードしていないので、口腔内・腸内のタチ悪菌などが、体内循環液に乗って流れてくると、容易に脳下垂体に入り込み、ここの細胞を足がかりに周辺に悪影響を拡げ、隣の扁桃体、海馬など次々に細胞内感染させていくという西原克成
学説を根拠にすれば、認知症激増の謎も解けますし、有効な対策も立てられる可能性大というものです。この対策で認知症の止めどもない増加にブレーキがかかったり、減ってくるということがあればエビデンス・ベースド・メディスンということになります。
 感情をコントロールしている扁桃体が細胞内感染症で慢性的な炎症を持つようになるとウツから始まって統合失調症、海馬が萎縮してくれば認知症。
 この説に基づいて犯人探しをすれば口腔内や腸内のタチ悪菌がほとんどです。
 対策は口腔内や腸内の免疫細胞の働きを阻害しないよう温度条件を守ること、つまり夏でも体温より低い温度の飲食物を避けることと、酸性腐敗便をつくる肉食・卵食のセーブが腸内の話、日に五回の歯磨きと睡眠時に紙絆創膏を口にはり、口呼吸を防ぐことが口腔衛生の話で、膨大な細菌を抱える腸と口腔の対策が認知症を防ぐ決め手ということになります。
 そこで、最近気になるのがNHKや民放のラジオ・テレビの放送放映内容。夏は熱中症にならないように水を多めに飲みましょうというキャンペーン。以前は水分を摂れといっていたのが今年は「水」と指定しています。
 「水」といわれた方は、ついつい水道の水温は25度ということを意識せず飲んだり、氷を入れてさらに冷たくして飲んだりするのが圧倒的多数派でしょう。これが認知症を増やす原因になるのです。腸のあるべき温度は37・2度です。認知症を防ぎつつ熱中症を防ぐために飲むべき「水」の温度は、腸の温度よりやや温かい40度のぬるま湯を必要にして十分な量を飲むことなのに、水道水や氷水をぐっと飲めば、腸を冷やして腸内の免疫細胞が働けないようになり、そのスキに腸内タチ悪菌が腸壁をすり抜けて体内循環液の流れに乗れば、簡単に全身にバ
イキンがばらまかれ、頭部でいえば脳下垂体の細胞を橋頭堡にして、ドミノ倒しのように次々と脳内細胞内感染症を拡げていくのです。ちなみにこのタチ悪菌が膵臓に運ばれ、ランゲルハンス島に慢性的炎症を起こしているのが糖尿病です。糖尿病も認知症の激増と歩を並べ、すでに2200万人にも激増しているのは、ともに治す薬がなく、医学側が治さないことで儲かる仕組みをつくり、そこに安住を決め込んでいるからということと、国民側がこのカラクリに目覚めていないからではないでしょうか?
 知ってか知らずか、マスコミが垂れ流すとんでもない熱中症予防キャンペーンが認知症と糖尿病の止めどもない増加を招いているのです。そして糖尿病は血管トラブルを増やすので、この増加は認知症も増やすのです。

無気力・無感動

 無気力・無感動という認知症特有の症状は、意欲・感動・好奇心を培う前頭前野が破壊されたから起こるわけで、ここが脳下垂体経由で壊される生活習慣をそのままにして、やれアリセプトだ何だという認知症をろくに治せない薬だけで対処しようとしても、認知症は治る人が増えるどころか、治らないで重症化する人が増える一方になるのです。
 薬が売れることで儲かる側の人は、いわゆる認知症の処方薬では実は認知症は治せないというのは先刻ご承知なのです。治るかもしれないと期待を持たせる幻想を振りまいて儲けている人に「この薬、ちっとも効かないじゃないですか」と抗議しても無駄です。「効いていますよ、飲んでなかったら症状はもっと悪くなっていたはずですよ」と必ずとぼけられてチョンです。そんな薬や儲かる側の人に甘い期待を持たせられた自分がアホやったと悟って、口腔衛生は、寝ているときも口呼吸しないようにして喉周りの扁桃腺が乾かないようにする、日に五
回歯を磨いて歯周病と無縁にしておく、腸内タチ悪菌対策は、人間本来の食性は植食で、絶対に肉食動物ではないのだから、肉や卵はたとえ栄養満点といえども消化がうまくいかなくて腸内で腐敗して酸性腐敗便をつくり、これが生み出すタチ悪菌やアンモニアガス・硫化水素ガスなどが腸内善玉菌や白血球軍団の勢力をそぎ、多量の腸内細菌が体内に侵入してくるのを未然に防ぐのが正解です。
 これは認知症や糖尿病だけでなく、いわゆる生活習慣病すべてに当てはまる話です。

認知症にも ラドン療法

 先月号の本誌に、岡山大学の山岡教授がインタビューでご登場いただきました。今までも糖尿病対策としてラドン療法に興味のある方は、是非先月号で山岡先生のご高説に耳を傾けてください。
 ラドン療法がうまくいけば、体内で炎症を止める作用のある強力な酵素SODが1・5倍の働きをするようになるという話は、すごいことなのです。糖尿病はインスリンを生み出すランゲルハンス島が腸内細菌・口腔内細菌により慢性的に炎症を起こしています。認知症はそれが脳の前頭前野や海馬に慢性的炎症を起こしているのです。それが、自分がつくるSODが画期的に増えて、その炎症が解決すれば、十年来の糖尿病も根っから治り出しても不思議はありません。ラドンガスを無限に放出するラジウム岩石とファンの組み合わせの装置を寝室に置
くだけで、寝ている間に自然とラドンガスは吸収されますので、ご主人の糖尿病対策としてこの装置を導入して使っていたら、ご主人の認知症の傾向もすっかり好転したと喜ばれている実例もあります。これは、今まで縷々述べたことをすっとご理解いただければ、なるほどあり得ると、よほどひねくれた人以外は納得できる話です。
 最近の週刊誌情報ですが、安倍総理の元気回復の原因の一つは昭恵夫人が横浜の医師からラドンガス発生装置を購入して使ったところ、潰瘍性大腸炎も好転したというのがあります。SODは体内の炎症はみな火消しに向かわせるのです。テレビの国会中継を見ていても安倍総理は保温瓶を持ち歩いて、温かいお湯をチビリチビリと飲んでいます。
 どうかご自分だけの健康法にとどめることなく、この健康法を国政に反映させていただきたいものと願うのは本誌だけではないと思います。