物忘れ・認知症
認知症も治せるマイルド温熱療法

 体をゆっくり芯から温めて病気を治すという方法があります。
 上手にやると大概の病気は治るので、熱海の「せせらぎ」でも指導している方法です。
 家庭のお風呂でも出来ますし、経済的余裕のある方は家庭用のサウナでもうまく出来ます。
 自分を含め、気は若くても肉体的には、みんな年を取るのだなぁとイヤでも実感させられていますが、ますます年を取るに従ってリスクが増える認知症も、この方法で予防だけでなく治ることが期待出来るというので耳を傾けないわけにはいきません。
 頭部を含む体を程よく十分に温めて、脳細胞の中にHSP(ヒート・ショック・プロテイン)というタンパク質を十分量作ることが出来たら、これが出来た細胞の異常が治って、老化の予防にも効果があり、運動能力も向上して、認知症も治ることが期待出来ることが、次第に明らかになってきました。

HSP ヒートショック プロテイン

 HSPは、体に、熱という刺激が加わることにより、細胞の中にたくさん作られます。またHSPは熱以外に、様々なストレスが生体に加わることでも増えることから、別名で「ストレスタンパク」とも呼ばれています。
 私たちの体は、筋肉をはじめ基本的にタンパク質で出来ています。皮膚も血液も内臓もホルモンも、1万種類といわれる酵素も、タンパク質で出来ています。腸内細菌の侵入、病原菌やウイルスの感染、疲労、紫外線、放射線など様々なストレスは日常的に経験していますが、これらのストレスが加わると、体を作るタンパク質は障害を受けます。
 このようなとき、傷ついて折りたたみ構造が異常になったタンパク質を治して、もとの元気な細胞にしてくれるのがHSPです。
 HSPは、どんなタンパク質でも異常があれば、正常な形に修復しようとします。しかし、ストレスがあまりにも多いと修復不能なタンパク質が細胞内に多数残ってしまい、がんを含む様々な病気のもとになります。
 そしてHSPは、細胞の障害がひどくて修復不可能というときには、アポトーシスというタイプのきれいな細胞死に導いてくれ、病気になるのを防いでくれるのです。
 HSPはストレスで我々がやられないようにしてくれる「防御物質」というわけです。  
 様々なストレスの中で、HSPは熱によるストレスで生体が苦しんでいるとき、最も多く出てきて、我々の体や細胞を助けてくれます。
 お助けマンHSPを体内で増やそうと思ったら、熱によるストレス、すなわち細胞がストレスと感じる温度(湯温で42℃程度のお風呂)で、全身を週1回ないし2回、定期的に10分程度加温してやればよいのです。
 全身を温めれば、当然脳細胞が詰まった頭部も温まります。加温してからおよそ2日後に、最もHSPが産出され、様々なタイプの免疫物質もHSPと同じように増えることが分かってきました。
 例えば手術の2日前に予め加温しておくと、手術の障害が軽減され、回復も早まるのです。
 風邪やインフルエンザなどの感染症を防ぐにも、予めHSPを増やしておくと大変有効です。風邪は万病の元といわれますが、認知症も万病のうちと心得ましょう。

アルツハイマー病の 画像診断

 アルツハイマー病の方の脳の画像診断画像を見ると、早期には、後部帯状回の脳血流、酸素代謝および糖代謝の低下している方が多く、進行するに従い頭頂・側頭葉の脳血流、糖代謝が低下していくことが分かります。
 軽度認知機能障害でも、アルツハイマー病と同様に後部帯状回の脳血流が低下しています。
 脳血流量が低下していくと、次第に脳細胞のミトコンドリアの働きが破綻し、エネルギー物質ATPの作られ方が落ち込んでいきます。
 脳内エネルギー物質ATPが少なくなるに従い、HSPの作られ方も少なくなり、体温の低下に伴って脳内酵素の働きも悪くなって、変性タンパク質のβアミロイドが脳神経細胞に蓄積するようになり、それが原因で神経細胞死が引き起こされます。
 脳内のβアミロイドを分解する酵素はネプリライシンという名前で知られていますが、体温の低下で活性低下を起こすので、それに反比例して脳内βアミロイドペプチドが増加蓄積します。
 逆に、HSPを増やす工夫をすると、体温上昇に連れて脳血流量も増え、酵素ネプリライシンも増加と同時に活性化して、アミロイドβペプチドの蓄積が顕著に抑制されることが期待出来ます。

老化と血液状態

 老化した赤血球はアルツハイマー病患者の血中に多く存在し、脳組織に慢性的な酸素不足をもたらし、健康人の5〜6倍の過酸化脂質が蓄積してしまうことも知られています。
 過酸化脂質が蓄積された状態では、赤血球から酸素が離れにくくなり、脳細胞に酸素を供給する能力も当然低下します。
 過酸化脂質対策にお勧めというのが、陶器還元ボトルでご家庭で作れる還元水素茶です。酸化の反対の生体化学反応が還元であり、この方法で作る還元水素茶は、酸化で錆びた釘もピカピカに戻るほどの還元上手です。過酸化脂質の予防と消去に能力を発揮します。
 過酸化脂質の蓄積が心臓や脳も詰まらせることを思えば、アルツハイマー対策だけでなく寿命いっぱい健康に生き抜く必須アイテムとして還元水素茶があるということを記憶に留めて戴ければと思います。HSPを増やすために体を温めるときに飲む水分にご活用ください。しかし、時すでに遅く、アルツハイマーにもうなっている方は記憶に留められないのでしたね。善は急げをお忘れなく。

体内酵素とHSP

 アルツハイマー病を発症した患者さんは、体内酵素は概ね不活性化しているといわれます。生体化学反応の主役である酵素の活性低下により、生体防御機能も十分な働きが出来なくなっています。
 生体防御機能の中心的な働きを担うのがHSP(ヒート・ショック・プロテイン)と酵素で、HSPは脳内に沈着する異常タンパクを修復し、正常なタンパクに戻してくれますし、このHSPと酵素の活性低下により、アルツハイマー病を発症するリスクが極めて高まってしまうのです。
 体内酵素は40℃付近の体温時に最も活性化することが知られています。健康な人の深部体温が37℃以上あるのは、その体温が日常生活を送るために必要なHSPと酵素の働きを得るためなのです。

ミトコンドリアと 酵素活性

 ミトコンドリアは体温をはじめとするエネルギーになるATP産生を司り、我々の生命を維持している最も重要な細胞内器官です。
 その働きは、自らの酵素によって酸素を利用しながら栄養素を分解し、化学物質のエネルギーを産出し、熱や電流に変換されることで体温を維持しており、まるで細胞の中の発電所です。
 細胞の中では常に様々な生化学反応が次から次と連鎖的に起きており、それによって生命活動は担われています。食物の消化、呼吸、ATP産生、筋肉運動、新陳代謝や成長も、総て酵素反応のなせる技であり、この酵素反応は40℃付近が最も活性化します。アルツハイマーをはじめとする認知症の患者さんは、この体内酵素の働きが低下しています。
 体温が上がると酵素の働きが盛んになり、病気は治る方に変化します。認知症にならず、日常生活を送るために必要な酵素が働く温度が37℃で、認知症になってお助けマンHSPの力を借りて治そうと思ったら、還元水素茶を飲みながら脳内温度を一時的に40℃にする工夫をして戴きたいということです。