免疫力を高める伊豆の宿R

キネシオロジーの話(序)

 熱海のお元氣保養所「せせらぎ」では、食べようとしているものが、生命力アップになるものかマイナスになるものか、本能的に見分けられるキネシオロジーの序口をお教えしています。

キネシオロジーの 歴史とその方法

 人の体は、さまざまなシグナルを出したり、受け入れたりしています。体内も信号系で動かされています。ですから、キネシオロジーの筋肉テストができるわけですが、時としてこれらの信号系が乱されてしまい正常な反射が行われなくなります。その結果病気になることもあります。
 被験者の体の中から、強くてまた検査のしやすい筋肉を「検査筋」として選びます。強さの確認はテストする人と被験者で力比べをするものではなく、反射を読むためなので決して強い力は加えません。肩の三角筋であれば被験者に腕を水平に保っているように指示し、テストする人はその腕の手首に少し圧を加えるのです。その時被験者の三角筋の強さ、反射のタイミングの感覚を覚えておきます。
(例)今、被験者のあいている手で自分の肺の部位に触れさせながら筋肉テストを行ってみます。被験者の筋肉は強いままであれば肺のトラブルはないと判じます。同様に心臓や他の部位に触れながら筋肉テストを行ってみます。やはり変化がなければOKです。ところが、肝臓の部位に触れさせながら検査をした時、被験者の三角筋に力が入らず、スッと腕が下がってしまいました(図)。肝臓の部位に触れさせて筋肉テストで弱く出たので、肝臓に何らかの異常があると判じます。肝臓が何らかの異常信号を出しているのです。
 今、この肝臓の信号を消す各種の薬、食物、サプリメント等を選んでみます。
 肝臓の部位に手を触れている間は、この検査は何度繰り返しても弱いままです。肝臓を治すものを決めるためには、その弱さを打ち消すものを選べばいいのです。
 患者の肝臓の部位に手を触れさせながら、その手に同時に1つ1つ薬や食物やサプリメント類を持たせていき、どれを持たせた時に、三角筋が強く回復したかを調べます。あるものを載せた時に強くなれば、この患者の肝臓にはそのものが有用であると考えます。同様の方法で、サプリメント類の組み合わせや、1日にとる分量なども決定することができます。
 「筋肉は、体の中の、
一般感覚で捉えることのできるものは勿論、目に見えないところの、あるいは形に捉えることができない情報まで、筋肉反射の強弱の形で伝えてくれる。テストする人が被験者の体からどんな情報を得たいのか、明確にインプットさえすれば、必ず得たい情報を伝えてくれる」というのがキネシオロジーの考え方です。
 インプットしたことがどうして筋肉に反射となって情報を示すのでしょうか。キネシオロジーでは、体と脳、あるいは脳と宇宙とは対応していると考えます。体に触れた事が、脳のその対応部位に反射し、脳の中では、被験者の意識に関係なく、触れられた部位が出すシグナルを認識していると考えます。脳の中で起きた信号は、その対応部位に反射して、例えば、症状などとなって現れます。また、症状等があれば、脳の中においては必ずその信号を受け認識しています。筋肉テストはその信号を引き出すわけです。
 精神的な問題についても、同様です。ある種の精神ストレスがかかっている時、脳のある部位で確実にそれを受けとめています。ストレスの信号が存在しています。それが胃に伝われば胃痛となったり、肩に伝われば肩こりとなったりすると考えます。

研究の歴史的背景

 1971年に、デトロイトの医師グッドハート博士は、自分の臨床経験をもとに、筋肉テストの技法から「筋肉反応の強さ弱さは、その筋肉に対応する臓器の健康具合と相関している」と発表し、この考えをキネシオロジーと名付けて著書をあらわしたり講習会をして広げ始めました。
 そのうちデヴィッド・ウォルサーらによって、その応用が広くなされるようになったのです。
 今日では、この応用範囲は広大に、また深化し、ユング心理学、非線形力学の素養がないと、胸にスッとおちる理解はし難いのですが、序説ではここまでの話は無理です。
 キネシオロジーは、体が生命の存続にマイナスの刺激にさらされると、筋肉が即座に弱くなることを見つけました。例えば、筋肉テストをする時、白砂糖を舌に舐めさせると、三角筋(普通筋肉テストで使う筋肉)は即座に弱くなります。これとは逆に、生命の存続にプラスになるものを舐めると、筋肉は即座に強くなることを発見したのです。
 筋肉の衰弱が、対応する臓器の病の進行具合との相関を示したので、キネシオロジーは疾病を見つけるうえで役に立つこともわかりました。医師にとっても民間治療師にとっても有用な診断テクニックとなり、データ、経験が蓄積されてきました。
 西洋医学では無視されがちでしたが、ホリスティック治療を行っている医者たちは好んで使用するようになりました。
 アレルギーや栄養障害を見つける方法として、また投薬の適否を判断するためにも利用されました。
 キネシオロジーを精神病患者の診断と治療に使い始めた精神科医師ダイアモンド博士も有名です。博士は、音楽や、顔の表情、声の調節や、情緒ストレスなどのさまざまな心理的な刺激が、有益か有害かといった判定もキネシオロジーで判定できると考えました。

序説での技法

 被験者に「これから筋肉テストします。いいですね。けがはしていませんね」と確認してオーケーとの返事をもらってからするのが必要な事前手続き程度で、キネシオロジーの筋肉テストは簡単にできます。
※例えば白砂糖や人工甘味料は、舌で舐めさせなくても、そのパッケージをみぞおちあたりに持てば(テストする側も被験者もその中身は知らないまま封筒に入れて持っても良い)、被験者の反応は弱くなるのです。
 顕在意識が気づかなくても、キネシオロジーでは筋肉は正確に答えてくれます。
※被験者は、腕時計などを外して床に平行に片腕を伸ばします。そして、テストする人が、被験者に向かい合って、被験者の伸ばされた腕の手首を上から二本の指で押さえながら、「抵抗してください」と言います。そして、被験者は力の限り、下方へかけられた圧力に、バネが反発する感覚で抵抗します。
 有毒な農薬が入った餃子でテストすれば筋肉は弱くなりますから、これからは食べるものはすべてこのキネシオロジーテストにかけてみるのが安全ですね。
 なお、バイデジタルオーリングテストは、このキネシオロジーをベースに、それをより簡単にするため、肩の三角筋ではなく、手指の筋肉を使うということですから、ほぼ同様な結論が得られます。
 キネシオロジーを極めていくと、人間は単なる物体ではないということや、脳の働きではない心、そして、それがつながっている人類全体の集団の心の世界、果ては宇宙そのものという、もっともっと奥深い存在と直接つながっているということに気がつくようになる入口になるのです。