免疫力を高める合宿P

Bスメ\ット療法について

熱海「せせらぎ」

 熱海のお元氣食育養生所は、新年から名称を変更し、お元氣保養所「せせらぎ」になりました。どうぞよろしくお願いします。
 さて、お元氣保養所「せせらぎ」は、次第にご自分の健康トラブルを解決したいという方が、一週間程度、場合によってはもっと長期に滞在される「保養所」という性格を帯びてきました。
 そのトレンドに合わせて、お泊まりになられる方の様々なご要望に応えたいと懸命に対処してきましたが、皆様がご自分でできる健康自衛の方法をお教えするメニューが、また、一つ増えました。これも覚えておかれるとどんなに助かるかしれません。

万病と Bスポット療法

 それは故・堀口申作東京医科歯科大学名誉教授が開発された「Bスポット療法」の素人簡単版変法です。
 Bスポットとは鼻咽腔、つまり鼻の奥の広間、のどの手前、口蓋垂の上後ろ裏部分で、狭い鼻の穴を通り抜けた後ろの広間の部分です。鼻で呼吸すると、空気は必ずこの部分で方向を変え、渦を巻きます。そのため、空気中の塵芥やバイ菌などが付着しやすく、慢性的に炎症を起こしがちな場所になっています。
 炎症は赤く腫れて熱をもち、痛みが出ますが、それは、入りこんだバイ菌等とたたかう顆粒球などの白血球が沢山寄ってきたということであり、荒れて粘膜も破れれば更なるバイ菌やウイルスの侵入口にもなっているということでもあります。
 これこそが原因不明といわれている様々な病気の原因であると喝破されて、ゴツイけれど副作用のない、力強い昔からの消炎剤、塩化亜鉛1%液を綿棒にたっぷりと塗って患部を擦過する治療法を編み出したのが故・堀口申作先生なのです。
 『自然食ニュース』は20年前の174号で堀口申作先生にインタビューしており、今回はその再録を掲載いたします。(次頁)

素人簡単版変法

 そしてBスポットの炎症がとまればいいんだというのが「Bスポット療法」の素人簡単版変法です。
 自分で薬局から購入する「鼻炎スプレー」で消炎剤やうがい薬を鼻の穴からシュッと軽く吸えば、そのうち、Bスポットの炎症は治ることが期待できるので、それが引き起こしていた「原因不明の病気」も治るはずというわけです。
 Bスポットの炎症は、自覚がない人が殆どで、綿棒で擦過すれば血がつくようなケースでも自覚症状はまずありません。しかし、出血するほど粘膜に破綻がきていれば、そこからウイルス・バイ菌の類が侵入し、グロッキー気味の白血球がバイ菌などの運び屋になって体の深奥部や関節などにもちこんで、ミトコンドリアがつぶれる位の細胞内感染を起こせば、ガンから糖尿病まで、ありとあらゆる病気の元になっても不思議はないといえるのでしょう。
 故・堀口申作先生は、「Bスポット療法」に大変自信をもたれて、万病が治ると喧伝されたため医学界の反発を食らって科学的検討も門前払い扱いを受けてまともに相手にされませんでしたが、このように考えれば、素人ができる万病治しの一つとしてトライしてみる価値があると考えて、私どもは有縁の皆様に、お元氣保養所「せせらぎ」でお教えいたします。
 塩化亜鉛は普通、薬局では買えない劇薬扱いの薬です。そして、とても痛いのです。ことに炎症がひどい人にとっては半端な痛さではありません。素人療法は市販の鼻炎スプレーを自分でやりますので、その痛さはほとんど無い点も良いことです。すぐは治らなくても、万病の元・鼻咽腔の炎症は次第に下火になることが期待できます。

本誌1988年6月号(No.174)より
鼻咽腔(Bスポット)は 難病を治す秘密のツボ
東京医科歯科大学名誉教授 堀口申作先生

Bスポット治療と 堀口先生

 「Bスポット(鼻咽腔)とは鼻の奥がノドにつながる部分で、ここの炎症を鎮めることで、現代医学ではこれといった治療の決め手のない頭痛・肩こり・めまい・アレルギー症・胃潰瘍・糖尿病・自律神経失調症・リウマチ・膠原病・etc.、はては神経疾患(不眠症・うつ病・登校拒否等)迄難病と呼ばれるものに著しい治療効果をあげている医師がいる。東京医科歯科大名誉教授で現在は鼻咽腔炎研究所を設立して、そこで専らBスポットの治療と研究に携わっておられる堀口申作先生だ。難聴治療の権威で、紫綬褒章、勲二等瑞宝章の名誉を受けてお
られる先生であるが、謙虚で気さくで偉ぶったところが全くなく、「私の治療はあんまり簡単なのでおどろくでしょう?」といいながら、気軽に施療してくださった。おっしゃる通り、Bスポット治療はあっけない程簡単で、左右の鼻孔とのどからBスポットに向けてクロールチンク(昔からある塩化亜鉛一%溶液・消炎作用がある)をつけた綿棒をさし込み塗るだけ、一分もかからない。しかしその時の痛みは強烈で、それはBスポットに炎症を起こしていた証明であった。そして不思議なことに十年近く悩まされ何をしても治らなかった左足の局部的な
冷えと疼痛部に、治療数分後、突然熱いものが走り、その後今に至る迄冷えと疼痛は消えてしまったのである。著書『Bスポットの発見』(光文社カッパサイエンス六八〇円)でその奇跡的治療効果は知り及んでいたが、いざ我身にその奇跡が顕われると狐につままれるの感深しであった。
 Bスポットの発見によって、「部分の全体的関連、全体としての部分」というホリスティックな目で人体を把えるようになった堀口先生。今日も先生は八十を過ぎたとは思えない元気なお姿で綿棒二本(鼻用、のど用)とクロールチンクで現代医学に見離されている難病を克服されているのだろう。

「Bスポットの炎症」と かぜ

堀口 子供の頃からかぜをひき易かった私は何とかしてかぜの正体をつきとめたかった。かぜをひいた時感じるのどの奥の「イガイガ」この正体は何か。医局勤務当日のある日、先輩が「イガイガ」の原因は鼻咽腔に炎症が起きるからだとその部分に治療してくれた。その時私は「痛い! ここだ!」かぜはその部分の炎症が原因ではないかとひらめいた。

原因不明の 頭痛がなおる

堀口 そこでかぜの患者にせっせとBスポット治療することでかぜを治癒できることを確信した。手に負えない頭痛がBスポット治療後良くなったという報告が何人もの患者さんからあって、私の頭にかぜとは関係のない頭痛もBスポット治療で治るのではないかという考えが浮かんだ。そんな時原因不明の頭痛で長年悩んでいる患者が三週間のBスポット治療で完治した。この治療のおかげでBスポットの探索が新しい段階に入りBスポット治療が有効だという様々の治療例が拡がっていった。

Bスポットと 自律神経の関係

堀口 Bスポットを刺激することが血管の収縮、血圧の変動に影響を及ぼすという実験結果を得て、私はBスポットが自律神経と深くかかわりがあることの確信を強めていった。自律神経が過敏なほど、興奮が激しいほどBスポット刺激による反応が強い。しかも自律神経異常者の殆んどにBスポット炎症があり、Bスポット治療することで、自律神経が正常になり、ひいては体のバランスを正常に保つ作用をすることになって、自律神経失調による異常症状を快癒させることが明らかになった。Bスポットの治療は人間本来の生命力をよみがえらせる力を
もっていたのだった。

人間の生命力、 自然治癒力をよびおこす Bスポット治療

堀口 原因不明、治療不明の患者の訴え(頭痛・めまい・吐気・のぼせ・冷え症etc.)の多くは自律神経のアンバランスによって起こり、現代医学では薬物投与以外に自律神経をコントロールする方法を知らない。しかもこの効果は一時的なものだ。現代医学は細分化されトータルであるべき人間を分解しているのが現状だ。検査づけ診療の科のタライ回し、病人はただつらいだけである。東洋医学、ヨガ、自然食が見直されるのも道理である。私の治療もBスポットというツボを治療することで、身体全体の諸機能を回復させるという意味では、皆さんの
自然食運動と共通項をもつ。

鎮痛のメカニズム─ Bスポット刺激と 副腎皮質ホルモン

堀口 Bスポットは脳と隣接している。骨で隔てられてはいるがすぐ上は間脳の視床下部である。ここは生命の座であり、自律神経の元締めである。この神経の司令でアレルギー治療やリウマチ治療に用いられる副腎皮質ホルモンも分泌されている。一回のBスポット治療で痛みが止まってしまうことも珍しくないことで、Bスポット治療が視床下部を刺激し、血中への副腎皮質ホルモン分泌が促進されるのではないかと思った。そこで私は実験を行ってみた。その結果、Bスポット刺激によってステロイド剤を無投与の患者は、血中のステロイドが増える
。投与されている場合は逆に減少し、その後増加をみる。そしてBスポット治療を続けることでどちらも正常に復することがわかった。この結果も私のBスポット治療が様々の疾病に何故有効かという一つの理由を解明してくれた。

私の健康法は毎日の Bスポット治療

堀口 Bスポット治療を自分に毎日欠かさず行うことが、ガンを含めた疾病の予防、若さの持続につながっている。美容に健康にBスポット!ただし素人療法は無理なので、一般の人の健康法としてのBスポット刺激はヨガでもやっている鼻の奥の洗浄がよい。鼻からぬるま湯(ただの水か、薄めの食塩水)を吸いこみ口から出す。これだけ。大体Bスポットという場所は空気中のほこりやばい菌のたまり場で、誰でも炎症を起こし易い。ここを洗浄するのはBスポット炎症を防ぐのにとても有効です。是非、お推めしたい。