免疫力を高める合宿

メタボリックシンドローム 何が問題で、どうやって予防、解消するか

メタボリック

 シンドロームとは
 今や日本人の約30%は脳卒中や心臓発作など大事なところの血管トラブルで死に至るといわれています。
 その前段階としての特徴として、腸まわりに内臓脂肪が蓄積する長い時期があるといわれ、運動不足と過食によったこのぽっこりお腹状態をメタボリックシンドロームと呼称することが流行語の一つになってきました。
 代謝異常で腸まわりに脂肪がたまる人は、血圧も高いし、血糖値も高いし、血中脂肪の値も高い人が多いので、ひとまとめにして、まずお臍まわりが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上を必須条件とし、高血圧・高血糖・高脂血症のうち一つがあれば「内臓脂肪症候群の予備軍」、二つ以上あれば「内臓脂肪症候群の疑いが強い」と呼ぼう、というものです。
 厚労省はメタボリックシンドロームとその予備軍は中年男性の二人に一人だとの調査結果を発表しましたが、これについては根拠のない診断基準であり、無駄な薬剤使用を増やすだけという厳しい批判があり、本誌393号では東海大学医学部の大櫛陽一教授のインタビューで紹介しています。
 一昔前に死の四重奏という言葉がはやりましたね。肥満、高血糖、高脂血、高血圧が重なると心臓発作や脳卒中による死を招く危険性が高いということでした。メタボリックシンドロームという場合、この肥満の大半である内臓脂肪の蓄積が他の三つを招く、だから、他の三つの解消はまず腸まわりの脂肪を解消しようという観点が新しいのです。
 メタボリックシンドロームも他の生活習慣病の初期と同様、これといった自覚症状はありません。しかし軽い血糖値異常、多少の高血圧など、それだけでは心配しなくていいほどであっても、いくつか重なり合ってしまえば、放ってはおけなくなるというのです。医療の出番というのです。
 しかし、高脂血症や肥満では死亡率は上昇していません。日本人はチョイデブ親父の方が長生きします。それより確実に生活の質が落ちる糖尿病や脂肪肝の方が問題なのです。それなのに心筋梗塞予防を目的にした米国の基準をヒントにメタボリックシンドローム予防の投薬対象者を増やす根拠づくりをしたいというポチ心理と経済心理が最近のメタボリックシンドローム騒ぎの根っこにあるのです。
 表向きは「運動、食事、禁煙、最後に薬」といわれていますが、今の基準だと半分が投薬対象者になります。指導している食事内容がヒトは雑食動物だから、タンパク質源として動物性の食品を程よく摂ろうということなので、生活改善が出来ないのです。だから数値がなかなか下がらない。そうすれば薬が沢山売れる。これが実態です。
 メタボリックシンドロームになるのは、ほとんどの場合、動物性食品や脂肪の摂りすぎでカロリーオーバーと運動不足が続いたりした場合で、まさに、ヒトは草食系動物の一員だという認識のもとでの食事や運動面で生活習慣の根本的見直しが必要なのです。

日本人には メタボリック シンドロームも 糖尿病もほとんど いなかった

 戦後間もない昭和25年の統計では、我が国に糖尿病がほとんど見あたらなかったのです。各家庭にマイカーも自動洗濯機もなく、労働や生活の中で筋肉を使うことが多かった時代でした。そこで食べるものはイモなどの粗食でも、カロリー的には、毎日の平均で二千キロカロリーはとっていたのです。これくらいは食べていないと働けなかったのです。脂肪分はカロリーベースで摂取総カロリーの約十%、動物性食品は普段はサンマやイワシなど当時安かった大衆魚を少々食べ、たまに卵を食べる程度でした。この食事では腸まわりに脂肪がつきまくって
メタボリックシンドロームになる人なぞ、ほとんどいなかったのです。漫画チックにいえば、今ならメタボリックシンドロームといわれてしまうほど腹を太らせる人は、ヤミ市で稼ぎまくった一部の成金程度、歴史的には何不自由なく美味しいものを食欲に任せて食べまくれた王侯貴族でした。だから糖尿病は金持ちと王侯貴族の病気といわれたわけでした。
 ところが、いまや一介の労働者諸君もメタボリックシンドロームから糖尿病になる時代になったのです。日本は大東亜戦争で軍事的に敗北、事実上アメリカに占領・半占領されてきたので、経済的にも文化的にもアメリカナイズされてしまい、パン食を推し進めた学校給食による悪しき「食育」
もあって、食生活も欧米化の波に飲み込まれて、朝はパン食とかいう家庭が当たり前の風潮になったので、庶民の食卓も、毎日卵、ハム、肉、牛乳が並ぶのが当たり前。リモコンでテレビをつければ、美味しそうなものを大食してみせて、マイウー(うまい)とか連発するデブタレントが幅をきかせて、知らず知らずのうちにうまいものをたらふく食うのが幸せ感を満足させる道と国民を洗脳中です。
 また、ここに来て新たに「食育」と称して、学校教育でも社会教育でも、ヒトは雑食性動物という前提でタンパク質は動物性のものと植物性のものを半々で摂りましょう、そのためには卵や肉や牛乳などの良質タンパク質も欠かさず食べましょうとか、卵は完全栄養食品だとかは、管理栄養士・栄養士を尖兵に国民の頭脳に繰り返し刷り込まれ、舌先三寸の旨味で食欲を刺激して少食にさせず、ヒトを豚並に太らせようとしています。これではメタボリックシンドロームは解消しません。

家畜制度を 見直さないと

 弓矢という飛び道具で動物を屠ることを覚えると、いつの間にやら頭が良いんだか悪いんだか、やる気を出す前頭葉が大脳を駆使して飛び道具を「進化」させ鉄砲、大砲、はては核弾頭ミサイルにして、ヒト同士でヘゲモニー争いをしたり、ヒトの持ち物を奪うために平然と他人にそれを向けたりするようになります。
 狩りで野生動物を追い回して仕留める不確実性より、捕まえた動物を囲い込んでエサを与え繁殖していつでも食べられるようにした結果、商品化する道が開けたのもヒトの肥大化する欲望を満たす「頭の良さ」でした。これこそメタボリックシンドロームが広がってきた構造の根源です。
 よく、家畜を飼うようになるとヒトがヒトを家畜化するようになるといわれますが、相手を自在に操れる立場に立てば、相手は動物であれ、他人であれ、オリの中、収容所に入れて物理的に殺生与奪を自由にしたいという欲望にとりつかれ、悪魔のようなというか、神様気分になっているのがヤクザの親分から世界的政治家にいたる、あるいは隠れた金融ボスも含むオモテとウラの権力者というわけです。民主主義というのはそれを隠すイチジクの葉という気配がありますね。たいていのヒトの脳にはそのオールマイティーな権力者になれるものならばな
ってみたいという欲望の萌芽がもともとあるのです。
 ヒト相手にスマートにこの実態に持って行くには、相手を洗脳して虚偽意識というか共同幻想というか信仰というかイデオロギーというか主義というか、相手がそれに縛られて自縄自縛になるような心理操作をするという方法があるのです。お互い気をつけないと知らず知らずのうちにテレビなどで心理操作されてだまされます。
 アルアル大事典のねつ造納豆ダイエット話でスーパーの納豆売り場が空になったというのは、まさにこのパターンです。イメージ選挙で国民をだまし、皆様の賛成が得られましたからなどといって、アッという間に他国大統領を総司令官とするグローバル軍の一方面軍たる防衛省の手によって、そのうち徴兵で集められた自衛隊の諸君が家畜並にイスラム圏屠殺戦場に送り込まれたなんてことになりかねない怖い時代となったものです。グローバル軍総司令官殿からみたら徴兵で集められた異民族の兵隊など家畜並にみえる筈です。
 これも元はというと、動物性食品を確保するために家畜を飼うようになったから、ということがあるとは思いませんか?
 私たちが肉食に反対する理由は、単にメタボリックシンドロームになりたくないからというだけではありません。深ーい理由もあるのです。

ヒトは本来 草食動物系

 でも、メタボリックシンドロームの考察を通じて世界平和・人類のあるべき姿まで考察してしまうというのが『自然食ニュース』の自称、凄いところなのです。
 私どもは、ヒトの遺伝子の97%は八百万年前から五百万年前ヒトの進化の過程で分化したゴリラの遺伝子と一緒だというのですから、その遺伝子は草食動物の遺伝子なのだし、現に爪を見ても、歯を見ても、腸の形からいっても絶対に肉食動物型ではなく、草食系動物であることはハッキリしているのだから、なるべく動物性の食品は摂らないようにしようといっています。
 動物は食べないのだから家畜もいらないといっているわけです。だから卵を完全栄養食品と称して毎日一個は食べるように「食育」するのはやめてくれ、離乳期を過ぎた学童にウシのおっぱいで栄養を摂ろうとか、カルシウムを摂ろうとか「洗脳」するのもやめてくれ、といっています。家畜も鳥インフルエンザ・豚コレラ・狂牛病と災いの元だから、また、ヒトもエサをあてがわれて無気力に飼われているうちに家畜化し、食欲とともに性欲も刺激され続けているうちに、増えすぎて地球環境まで駄目にする元になるから、もう家畜も飼うのはやめてく
れといっています。
 だからそんなものを程よく食べましょうという方向性のおかしな「食育」はやめてほしいのです。
 メタボリックシンドロームを解決する「食育」はヒトは本来草食動物系の生き物だという認識の上での「食育」でない限り、かえってメタボリックシンドロームを増やす結果とならざるを得ないともいっています。

もうメタボリック シンドローム とはいわせない

 お臍まわりを計ってみて、男性で85センチ、女性で90センチ以上がメタボリックシンドロームの診断基準の必須条件です。高血圧は上が130かつ/または下が85以上、血糖は空腹時で110以上またはグリコで5・5以上、血中脂質は中性脂肪なら150かつ/またはHDL40未満を付帯基準とします。まあ、厳密な医科学の目からみたら、いい加減な基準との批判は当たっていると思いますが、臍まわりで計る推定内臓脂肪は体格の大小に関係なく、一つの基準にはなるのでしょう。簡便ですからね。それより多ければ少なくなるように薬なしで工夫
をしてみましょう。
 何より心配な糖尿病は、内臓脂肪が増えて太ってしまうと食後血中を沢山流れるブドウ糖を60兆個といわれる細胞に吸収させるのに必要なホルモン・インスリンの効きが悪くなるので、まず内臓脂肪を減らしましょうといわれていますね。我々はそれはグルコーストランスポーターとインスリンレセプターの問題だから、食生活の欧米化とキッパリ別れを告げ、発芽玄米ご飯と納豆、菜食をベースとした和食に食後の運動と、レセプター本体となる糖鎖の増加をもたらしセレニウム・バナジウム・クロムというミネラルがしっかりとれる総合サプリメント
を毎食摂ることが解決の決め手で、生活習慣病に薬で対処するのは裏目に出ますぞと警告しています。
 痩せれば良いのですから、食事は例えば主食も含めて少食とし、ゆっくり良く噛んで食べる。食後約30分ほどしてお腹が落ち着いてきたら程よい運動を15分から20分ほどしてみる。これだけでも半年も続けていたら、内臓脂肪が減ってお腹まわりの寸法はかなり改善してきてメタボリックシンドロームだなんて誰もいわなくなるのです。
 これは、食養・運動と体を温める熱海の「お元氣養生所」が実践的に皆様に体得していただいている内容そのものです。
 メタボリックシンドロームといわれたら薬に走るのはやめて、是非熱海に走ってみたら如何でしょうか?