熱海「お元氣食育養生所」で来所者が行う

「楽農泉コーヒー洗腸」について

食育養生所における 浄化の鍵は

 熱海の食育養生所がオープンしてはや一ヶ月。入り口階段下の木に立てかけた数本の菌が回った原木が椎茸をぽつぽつと吹き出しています。
 私はこれを見る度にがんの腫瘍をつい連想してしまいます。今の医学はキノコの子実体(傘と太い軸の部分)のような腫瘍だけを問題にして、切り取る、放射線で焼き切る、抗がん剤で枯れさせるということに一生懸命ですが、原木の内部全体が真っ白になるくらい椎茸菌が回って、はじめて局所に子実体としての椎茸というキノコを吹き出すように、がん腫瘍の背景に全身の代謝異常とがんを吹き出す元になるものが回っているのがあるに違いないと感じてしまうのです。
 局所のキノコを何とかしようというのもわからんでもないのですが、もっと大事なのが全身を浄化して代謝異常をただし、免疫の力ががん腫瘍を生体内異物と認識して、これと闘って消去してしまうことです。
 まず、がんの元になるものをきれいに浄化し、子実体そのものと言うべきがん腫も免疫の力で消去できればよいのです。
 がんの人が好んで行く病院と違って、熱海の「お元氣食育養生所」はがん腫瘍を切ったり、焼いたり、枯らしたりするのではなく、主として根本的な食生活改善によって、がんのもとの全身の代謝異常を正常化する方法を体得していただくことが主眼の施設です。
 そこで全身を浄化させる鍵は、肝臓の浄化であるとの考えで編み出されたゲルソン療法の一つ、コーヒー浣腸に工夫を加えた「楽農泉コーヒー洗腸」も身につけてお帰り願うようにしています。そうすれば、やろうと思えば、この凄い方法が、ご自宅で続けてできるからです。

ゲルソン療法と コーヒー浣腸

 ゲルソン療法というのは、今から約百年前にドイツ人のマックス・ゲルソン医師がアメリカでがんを治療するために編み出した方法で、ゲルソン医師が最も活躍していた時代には抗がん剤に痛めつけられるということもなく、結構良く治せた方法だったといわれています。
 動物性食品を一切とらず、無農薬のニンジンジュースやリンゴジュースを毎日1時間おきに飲んだり、塩断ちをしてナトリウム過剰型からカリウムを十分とるという食事療法も、全身の代謝異常を立て直すゲルソン療法の方法でした。
 熱海の「お元氣食育養生所」では、体温より冷たいものを飲んだり食べたりするのは厳禁ですから、これらのジュースを飲むにしても40度程度に温めて飲んでいただくことになります。
 このゲルソン療法では、食事療法とともにコーヒー洗腸(浣腸)がすすめられています。

解毒機関である 肝臓の機能を 回復させる コーヒー洗(浣)腸

 肛門から腸内に楽農泉コーヒー液が注入されて10〜15分過ぎると、コーヒーが含むアロマ・カフェイン・各種有機酸などが腸から吸収され、門脈を経て肝臓に届きます。そしてこれらの内容物が肝臓を刺激することにより、胆汁の生成が増え、胆管が開き、胆汁が従来にも増して分泌されるのです。
 肝臓はもともと解毒器官で、全身ぐるぐると回る血液浄化を介して主として腎臓とコンビを組んで全身を浄化しています。
 デトックスという言葉がはやっていますが、コーヒー洗腸こそ真っ先に、大腸後半と肝臓体内に積もった毒素を排泄する決め手となるという考えで、熱海の「お元氣食育養生所」では来られる皆様にしていただきます。
 コーヒー洗腸で、たまっている大便が洗い出されるのは当然のことですが、単に便秘を解決するための浣腸ではありません。
 直腸は舌下と並んで、小腸以外では吸収のとてもよいところです。特に直腸は吸収されたものが、門脈を経由して、すぐ指呼の間にある肝臓に流れ込みます。
 コーヒーで注目すべきは、あのえも香しいアロマです。腸も喜ぶあのアロマ、そしてカフェイン、各種有機酸の成分が肝臓を好ましく刺激して、様々な滞留毒を胆汁とともに十二指腸を経由して大便として捨てることが期待できるのです。
 コーヒーは口から飲んだのでは腸の荒れる人も結構いますし、胆管もしまり気味になる人が多いそうです。ところがゲルソン医師は直腸にコーヒーを入れて刺激すると胆管が開いて胆汁量も増えることを見つけたのです。
 健康な人では解毒器官になっている肝臓も、病気の人では、肝臓に集まってきた有害物をうまく分解できずゴミためにしてしまっているのに違いないのです。そういう人は免疫力のレベルもそれなりに低下しているはずです。
 しかし、コーヒーの刺激で、毎日少しずつでも肝臓からうまく分解できない有害物が胆汁に出てきて肝臓が浄化され、肝臓内部に有害物がたまった負担が減ってきたら、肝臓本来の働きもスムーズにでき、腎臓の負担も減るでしょうし、免疫不全も次第に解消されてくることが期待できるでしょう。
 がんは後天性免疫不全ですから、楽農泉コーヒー洗腸は、明らかにがんがある人にも、潜在的にある人にも是非、習慣づけてもらいたいものです。

ヒトの腸相に合った 植物食を 無視すると…

 ヒトがゴリラと分かれて独自の進化の道を歩き始めて約800万年の時間が流れていると言われます。ゴリラは食べる物の95%が植物の葉っぱ、木の実、果物、木の根といった植物で、その食性は植物食であると分類されます。
 ヒトもゴリラと分化した時点では、食物はほぼ一緒だったと考えられますから、もともとの食性は植物食と言ってよい生き物でした。それが草原に降りて暮らす時間が経つにつれ、飢えに迫られて肉食動物の食べ残し、捕まえたり殺したりした動物なども食べるようになり、長い歴史の中で、食物は必ずしも植物一辺倒の動物とは言えなくなってきたのです。
 動物は植物より遙かに高度に発展した形態で生きていたわけですから、植物には含まれていない栄養を体の中でつくることもあるので、植物だけよりも、より充実した栄養を持っていることが多く、ヒトはそれらを食べることで、自分の体で必要に応じてつくる手間もはぶけ、様々な栄養素をそろえて頭を良くするスピードがついたとも言われています。
 また、肉食動物の食べ残した残骸の骨をたたき割って髄まですすり、脳に必要な栄養を摂って頭が良くなってサルと決定的に別れてきたとも良く言われます。
 このように時間の流れとともに雑食化したのがヒトなのです。雑食による利点は栄養の充実ですが、それもうまく吸収されたときに限ります。その前提はうまく消化されたということですが、これが至難の業です。もともと植物食一辺倒でしたから、高度にアミノ酸が絡み合って構成されている動物性蛋白質の消化はとても苦手だったのです。
 今、雑食の歴史をもたない、ウマなどに肉とか卵とか栄養はタップリ含まれているが、ウマにとっては消化がとても難しいものを強引に食べさせると、下手をしたら一晩のうちに、あの立派な体をもったウマが死んでしまうほどです。消化がうまくいかないと、ウマの腸内で温められた肉や卵が腐敗して毒になるのです。消化がうまくいけば栄養になるものも、腐敗すれば強烈な毒、これはなにもウマだけでなくヒトにも共通して言えることです。
 雑食をしてきたといえ、ヒトのルーツは草食系ですし、爪を見ても歯を見ても依然として草食動物の爪と歯をしているということは、体の中には草食動物の名残りがかなり色濃く残っているということですし、腸もくねくね10メートル弱あるということは、これまた草食動物系の腸ということです。
 時間は800万年流れたかも知れませんが、一人一人の遺伝子は親そっくりでコピーされるので、ヒトは誰でも環境の変化に適応して肉や卵を上手に消化できる消化液が出るような消化器官をもつようになったわけではないのです。
 ただ、完全な草食動物とも違うので、量が少しならば、全然消化できないというわけでもないといったところでしょう。どのくらいの量までなら大丈夫かというのは、シルクロードの果てにあり、混血を重ねてきた日本人は、それぞれの出自による個性で随分と違うようです。簡便には大便のニオイで判定できます。
 卵も肉も不完全にしか消化できなかった残渣が腐敗し出すと、その多くは発がん物質になります。その毒は腸内にもあり、腸から吸収されて血液などを介して肝臓を含む全身の細胞内に入り込むこともあります。
 私たちは約40年前から、卵や肉や牛乳をヒトが食べたり飲んだりするとがんをはじめとする様々な生活習慣病になる危険があると言ってきました。

内視鏡の権威も すすめる コーヒー浣腸 楽農泉入り コーヒー洗腸の利点

 最近、『胃腸は語る』という本からはじまって沢山の本をお書きになっている新谷弘実先生が卵や肉を食べたり牛乳を飲んでいるヒトは「胃相や腸相」がとても荒れている、シワが深く刻まれたり、ポリープが沢山できたりしてがんにもなりやすいとおっしゃっています。
 内視鏡で約30万人もの胃や腸を覗いてきた結論ですから説得力があります。この新谷先生も盛んにコーヒー浣腸をすすめられています。新谷先生はこの20年間、毎日一回か二回、コーヒー浣腸を実際にやり続けてこられたというのですからハンパじゃありません。腸相の醜悪なヒトも、コーヒー浣腸をやり続けているうちにゴリラやチンパンジーのようなきれいな腸相になってくるそうです。
 浣腸というと便秘に悩んだヒトが貯留大便を出すためにするものというイメージが強いかも知れませんが、熱海のお元氣食育養生所で行うコーヒー洗腸は大腸の後半部分をきれいに洗い流し、同時に肝臓も洗浄するというのが狙いですから、そのために「お元氣楽農泉」という発酵素液も使うので、「お元氣楽農泉コーヒー洗腸」と呼ぶことにしました。
 腸相が悪い人には、憩室といって腸の所々が外側にぷっくり風船のように膨らんでいるところがあるヒトがいます。入り口が一センチもある、こんな所に入り込んだ大便が腐敗して宿便化すると、血液を介して全身に毒素を回したり、大腸がんのもとにもなると言われています。これも「楽農泉コーヒー洗腸」を毎日し、回数を重ねているうちにきれいに解消することが期待できるのです。そして何故か肌のシミや肌荒れも消え、きめ細かな白い肌になる人が多いのです。
 腸と肝臓をきれいに洗ってくれるので、卵や肉の不完全消化物や腐敗物だけでなく、薬物などを使ったために肝臓内や体内に蓄積されるその代謝産物なども、時間とともに洗い流されていくことが期待できるのです。細胞が吐き出した毒素も血液が流れ込む肝臓で捕らえ、胆汁に溶かし込んで十二指腸経由で大便に混ぜて体外に捨て去ることが期待できるのです。
 発がん性物質を含む毒素が細胞を抜け出し血流中に流れ込むと、全身を巡ってしまいます。 約3分間で全身を一周するともいわれます。 その過程途上で、 肝臓・腎臓・肺・皮膚などの器官を通じて体外へ出されていくわけです。
 しかし、 がんをはじめとする全身の代謝異常がある生活習慣病の患者は、 この解毒能力も低く、下手をしたら解毒器官を毒瓶にしてしまうので、代謝異常の悪循環がおきるようになり、免疫も不全気味となり病気はこじれてなかなか治らなくなっていく人が多いのです。 その代謝をガラッとよくして免疫力のレベルアップを狙い、自然の癒し能力を正常化の流れにもどすのが熱海のお元氣食育養生所で来所者の皆様にお教えして実践していただく「お元氣楽農泉コーヒー洗腸」です。
 結果的に肝機能が正常化することも期待できるのです。
 なお、独特の「楽農泉コーヒー洗腸」の詳しいやり方や、器具や楽農泉の入手法は、熱海の「お元氣食育養生所」を運営しているNPO法人「根本的食生活改善をすすめる会」にお問い合わせください。
参考文献
★『【決定版】ゲルソンがん食事療法』
 (徳間書店刊、シャルロッテ・ゲルソン及びモートン・ウォーカー著、
 阿部孝次・氏家京子翻訳) 価格: ¥2,310 (税込)
★『病気にならない生き方』
 (サンマーク出版刊、新谷弘実著) 価格: ¥1,680 (税込)