リウマチ

やはり食生活の欧米化で

 朝、目が覚めたとき、何となく手がこわばっている。これがリウマチ性慢性関節炎の初期症状としてよく知られています。
 こわばるのは、そこの血流が悪くなっているためです。ほとんどのケースで手の血管は細くなり、冷たくなっています。血流障害があるからです。とりあえず、よくマッサージするとか、遠赤外線などで暖めるとかあれこれ工夫して、血流障害がひどくならないように努めてください。
 指先も冷たいほどの血流障害が続くと、そこの関節炎が本格化する危険があります。関節炎のトラブルが長引いて、だんだんひどくなって指が曲がらなくなり、変形して固まり、リウマチ性慢性関節炎になる人が増えてきました。
 リウマチ性慢性関節炎は、典型的な生活習慣病である糖尿病が増えてくると同時に増加傾向を見せてきています。ですからリウマチ性慢性関節炎もまた食生活の欧米化で大変起こりやすくなる病気の一つと考えた方がいいのです。
薬物療法より食物療法 食べ物は命の元ですから、リウマチでも他の病気でも、まず、私どもが提唱する根本的食生活改善の実行が病気の苦しみからの解放の基礎になると考えて、是非試してみてください。リウマチになる食べ物はないのだから、リウマチは食生活なんか関係ないと、かかりつけの医師からいわれている人が多いのですが、治してもらえない時には、その考え方がそもそもおかしいのだと思ってみては如何でしょうか。
 さて、専門医にかかるとリウマチは自己免疫疾患といわれ、たいていの場合、異常を来している免疫反応を抑制する薬、あるいは炎症を止める薬や痛みを抑える薬などが出されます。はじめは非ステロイド剤でも、長引くにつれてステロイドホルモン剤を出され、勝手にやめてはいけませんよ、責任が持てなくなりますからね、などと、親切なんだか、脅かしなんだか、念をおされ、長期にわたってこの薬物療法がされることが多いのです。
 そして、食べ物に関しては、何でもいいから栄養のバランスの良い食事をとるようにしましょう、ただし、リウマチの患者さんは貧血になりやすいので、鉄分を十分とるように、また、骨がもろくなるのを防ぐためにカルシウムは欠かしてはいけませんよ、また筋肉が弱るのを防ぐには十分なタンパク質をとるように、ただし、肥満しないように気をつけてね、などと、一見もっともらしくて、実は人間がそもそも草食動物の遺伝子を持った動物であることをすっかり忘れ、基本的に自然界の草食型哺乳動物のあるべき姿からかけ離れた食事のとり方を指導されるわけです。
 しかし、このリウマチという病気の全体像の把握の仕方、薬物療法のあり方に今、重大な疑問というより、否定論が現代医学の世界の一角から打ち出されています。ほとんどの専門医の免疫に対する考え方が間違っており、従って処置の方向も基本的に間違っているので、かえって治らなくなってしまう医原病の一つであり、治療が長引けば長引くほど悪くなってしまう患者がほとんどだという厳しい指摘がなされるようになってきたのです。
 今回はこの話を中心にリウマチで苦しんでいる方に、その話とともに、薬なしでリウマチが治っていく、現実に役に立つ免疫の話、睡眠時鼻呼吸法、自律神経免疫療法、根本的食生活改善法、その他の情報提供を試みたいと思います。
 今まですでに少なからぬ人々が私どもが提唱しているこの話に巡り合い、実行に移されて長年のリウマチの苦しみから解放されている方法ですから、まずは試してみる価値があると確信しております。
リウマチのきっかけ さて、リウマチのきっかけは、私どもでは、月刊『自然食ニュース』連載中の、元東京大学医学部講師の西原克成先生が指摘しておられる睡眠時の口呼吸によるウイルス・細菌類の口の中にある免疫組織、扁桃核からの侵入が、白血球への感染をもたらし、それが白血球造血巣である関節頭に集まり、そこで炎症を起こしたのがきっかけと見るのが一番理にかなっていると考えています。
 風邪を引いたとき、節々が痛む人がいますが、これがまさに呼吸器の疾患が関節部に打撃を与えやすいことを示しています。睡眠時に口を開けて息をしていますと、いびきをかく人は睡眠中に口呼吸をしているわけですが、口の中が乾燥し、口の奥の扁桃腺などをはじめとする一群の免疫組織、ワルダイエル扁桃リンパ輪も乾き気味になり、そこのエム細胞と呼ばれる細胞からウイルス・細菌などに容易に侵入され、本来それらと戦うべき扁桃腺に集まっている白血球にも感染してしまい、それが血流に乗って、今のような高等生物にまで進化するはるか以前から、白血球を造血して
ォた組織でもある関節頭にたどりつくと、そこにも感染の範囲を拡大するわけです。このようにして、私たちの血液には、普通の人の想像を超える量のバクテリア、ウイルス、細菌が入り込んでいるそうです。
 西原克成先生は最近、哲学書房から『免疫、命の渦』という従来の、実際には免疫病を治すことができない空理空論の免疫論ではなく、臨床で応用すればたいていの免疫病は治りだす、新しい視点からの免疫理論を体系的に述べられた本を出版されましたので、関心のある方は是非勉強なさってください。
 そしてあなたの免疫力が本来の働きができるように、すでにリウマチの人も、まだなっていない人も、今日からは睡眠時には唇に、包帯止めに使う紙の絆創膏・サージカルテープなどを貼って、いやでも鼻で呼吸をするように、口で呼吸をしないように努めてください。

自律神経免疫療法の 実行も

 それとともに同じく月刊『自然食ニュース』の334号と336号で教えていただいた新潟大学医学部教授の安保徹先生や福田稔先生が教えておられる、交感神経を鎮め、副交感神経優位にもっていく「自律神経免疫療法」も併せて実行するのがリウマチを治していくすばらしい方法であると私どもは考えています。
 安保先生は最近講談社インターナショナルから『免疫革命』という本を著され、大変な評判になっています。
 つまり、リウマチを解決しようと思ったら、自然食ニュースの提唱する根本的食生活改善法と、西原先生の教える睡眠時鼻呼吸法と、安保・福田先生の教える自律神経免疫療法の三つを同時にしましょうということです。
自律神経免疫療法とは そこで、自律神経免疫療法の話です。先ほど述べたような経緯で、関節炎が始まりますと、関節頭などに感染などさせまいと防衛軍である様々なタイプで成り立つ白血球軍団は互いに連携しつつ侵入勢力と戦いを始めます。
 白血球は、細菌やウイルスなどの外敵、異種タンパク、がん細胞などから体を守っている免疫の中心的な役割を果たしている細胞で、古典的な白血球マクロファージが進化した顆粒球とリンパ球が大多数を占めています。
 顆粒球は比較的大きなサイズの異物やその死骸を食べて体を守っています。リンパ球は異種タンパクやウイルスなど微小な異物に対し、これを抗原として認識し、抗原を無毒化する抗体と呼ばれるタンパク質を作って対応します。
 免疫の働きは、基本的には、新陳代謝の細胞分裂の時に異常になった細胞を非自己と認識し、廃棄処分する白血球マクロファージの働きが元々の機能でした。体内で発生する正常でない物を消去する仕組みが免疫のはじまりだからです。それが人体の進化、それに伴う白血球の進化、分化とともに体外から侵入し、寄生しようとする異物に対しても廃棄処分する能力が応用されるようになり、細菌やウイルスなどの異物も非自己と認識され寄生を許さず、廃棄処分しようという能力を獲得したのです。
 細菌などはある程度の大きさがあるので、マクロファージが持っていた貪食機能を特化させて進化した顆粒球という白血球が追いかけ回して、食べて消化して処分します。
 ウイルスなど小さい物は貪食を誘う刺激もないほど小さいので、マクロファージが持っていた吸着機能を特化させて、吸着分子である抗体を使ってまとめて処分するリンパ球タイプの白血球が追いかけ回して処分します。
 関節液の中での白血球軍団と侵入勢力との戦いが始まると、交感神経が興奮しますから、手足関節部の血管は細くなって血流障害が生まれ、顆粒球が増えることで組織破壊が始まります。手足の関節部に、顆粒球がドっと押しかけるようになると、関節液の中でも顆粒球が増えるのです。顆粒球は寿命が2〜3日しかなく、死ぬ前に多量の活性酸素を放出します。この活性酸素がうまく消去されないと自動的に組織破壊がはじまります。顆粒球がはき出す活性酸素は軟骨端も関節包内部の滑膜にも炎症を起こさせます。そのため滑膜は異常増殖をはじめ肥厚するのです。
竃撃ェ増殖すると、それに応じて関節液の量も増えます。関節に水が溜まったという状況になります。この中には軟骨を溶かす酵素が含まれていますから、関節面の軟骨はザラザラになり、ひびがはいり、そういうところに増殖した滑膜が入り込んで骨の破壊が進むことがあり、耐えきれない痛みの元になります。そして交感神経の緊張・興奮は全身反応となりますから、関節が弱い人は、複数の関節が同時にやられ、しかも、左右対称に弱い人がほとんどなので、関節炎も左右対称になる人が多いのです。これがリウマチ性慢性関節炎の正体です。