ミネラル各論c{亜鉛Zn、鉄Fe、マンガンMn}

亜鉛(つづき)
免疫

 また亜鉛は、体に不断に侵入してくるウィルスや細菌と闘う免疫システムの活性化に必要なミネラルです。
 亜鉛が不足すると、白血球を細胞性免疫で働くようT型化する胸腺が萎縮してしまい、白血球T型化がうまくいかなくなります。
 亜鉛をサプリメントで充分とっていると、いったん萎縮した胸腺も再びふっくらとしてくることが動物実験ではわかっています。
 亜鉛不足の人が免疫力が弱くなってカゼからガンまで病気にかかりやすいのは、免疫力が弱くなるためです。
 免疫力が弱いということは、生命力、自然治療能力が弱いということです。
 亜鉛をサプリメントで補いましょうというと、「鉛」という字があるので、何か鉛と関係があるのかと心配する人がいますが、全く関係ありません。
心配はご無用です。

生理作用

 よくカゼは万病の元といわれますが、カゼのウイルスさえ撃退できないほどの弱い免疫力だと、他の病気にも感染されやすいということです。
 病気のウイルスなどは鼻の一番奥・鼻咽腔(ノドチンコの裏上側)にたいていの人がおこしている炎症部分から侵入します。ネフローゼなどもそうです。
 ここの炎症を塩化亜鉛等の消炎剤塗布などでとってやることが、さまざまなウイルスの侵入から我が身を守るポイントになります。
 ここで亜鉛が関係している生理作用を整理してみます。
・成長発育全般に必須
・皮膚、その付属器官の代謝
・生殖機能全般に必須
・骨格の発育
・味覚の維持
・胃酸、胃液の生産
・腸管粘膜の機能維持
・免疫機能全般
等々
 皮膚、その付属器官の代謝の中には毛髪、爪の角化ということも含まれます。
 毛髪の正常な発育のためには、亜鉛が必要というわけです。
 他に障害がなくても亜鉛が不足してくると毛髪は細くなり、脱毛がふえハゲやすくなります。

吸収妨害

 穀物繊維に多いフィチン酸や多量のカルシウム投与が、亜鉛の吸収を妨害します。
 また、有毒ミネラルのカドミウム、水銀は亜鉛による酵素の活性化を妨害します。
 玄米食より白米食の方が結果として亜鉛の吸収量、利用量が多いというのは事実です。
 これはヌカの部分にフィチン酸が多いため玄米食では亜鉛の吸収が妨害されるからです。
 しかし農薬が使ってない米であれば白米より玄米、胚芽米の方が栄養分に富んでいるのは皆様ご承知のとおりです。
 またヌカは食物繊維として捨てがたいので気持だけ(二分づき)ついて、糠の表面のロウ質を落した精粒玄米を食べ、亜鉛のサプリメントをとっておくというのが一番良いのではないかと思われます。
 毛髪分析でカドミウムや水銀が一定値以上みつかったときは、それらを安全に体外に排出してくれるデクアシンというオーラルキーレーシヨンのサプリメントとともに、亜鉛を十二分に補給してやることが必要です。

 鉄が不足すると貧血になりやすいというのは、誰でも知っています。
 大事な鉄ですが、女性には不足している人が意外と多いのです(約2割)。
 貧血は全身を酸素不足にし、活性(毒性)酸素の発生の条件をつくったり、ガンの勢力を強めるなど、諸悪の根源です。
 鉄は出血や発汗で失われやすいのに吸収がむつかしいミネラルです。
 特にカルシウム、リンが多いと、鉄の吸収は妨害されます。
 ビタミンCは鉄の吸収をたすけます。
 鉄分が不足すると、体に力が入りにくく、神経過敏になりやすいのです。
ちょっとしたことで動悸がはげしくなります。
 疲れっぽく、息切れ、めまい、顔色不良、ダルイ、朝起きにくいといった症状に悩まされます。
 イライラしやすく、怒りっぽくなります。
 何らかの事情で胃を手術でとってしまった人は、鉄分をはじめミネラルの吸収が悪くなっているので、毛髪分析は定期的にうけることをおすすめします。鉄分不足の人は調理器具の何か一つを、ほおっておくとさびる鉄のものにすることとをおすすめします。

マンガン

 マンガンは亜鉛に準じた愛のミネラルです。
 不足してくると男も女も精力がおちてきます。
 また、骨格の形成にマンガンはなくてはなりませんし、糖代謝に必要なインシュリンの生産にも寄与していますから、これが不足すると、糖尿病の引き金をひきかねません。
 また、マンガンの不足は精神異常・てんかん発作とも関係があります。
マンガンが充分にあると、脳下垂体の機能が高まるだけでなく、筋肉、骨、神経組織が丈夫になります。
 活性酸素の毒を消してくれるスーパーオキサイドディスムターゼの、ある種のタイプのものにはマンガンを中核ミネラルとするものもあります。