微量栄養素と健康

自然食ニュースが提唱する 『日本人の食事指針』について17

バイオミネラル研究所所長 仙石紘二

(9) ミネラル・ビタミン等の微量栄養素、アミノ酸等の不足分は適切なサプリメントで
補うことが望ましい。ミネラルバランスをチェックし、調整していくために、最低年1回、
誕生日に毛髪分析を。(その一)

ミネラルには 有毒のものもある

 私たちの体はよく、食べ物のお化けだといわれます。さっきまで目の前の食卓に並んでいた食べ物が、数時間後の今は、わが肉体の一部になっています。これは、食べ物が口から入り、消化がスタートし、胃の中でさらに消化され、腸にいたって血液中などに吸収され、肝臓などでさまざまな肉体の部品となって、あらためて血液の流れにのって全身の細胞の近くまで運ばれ、細胞外液中に滲みだされ、細胞膜を通過して細胞の中に取込まれ、あるものはエネルギー源となり、あるものは細胞が持つ遺伝子情報に従って我が肉体の蛋白質と化し、細胞膜の新陳代謝に使われるという
合になっていくわけです。このように生化学変化がスムーズに進行するのはひとえにAという物質がBとなり、さらにCとなる変化を体内の酵素が触媒してくれるからです。酵素なくしてはわれわれは一分一秒たりとも生きられません。そして蛋白質である、この酵素自体も私たちの体内で生合成で必要に応じてつくられているわけです。そこで見逃してはならないのが、少なくとも体内には一万種はあるといわれている酵素の殆どが、ミネラルとセットされることではじめてその活性を獲得するということです。酵素は体内で遺伝子の指令で次々とつくられますが、ミネラルはそうは
いきません。生体内原子転換の可能性を必ずしも頭から否定する訳ではありませんが、現実にミネラル不足が多くの人に見られるところから、実際にはミネラルは食べ物から補給せざるをえないわけです。
 さてこの際、困ったことに当面せざるをえないのです。それは、ミネラルには有毒なものもあるということです。例えば水銀、鉛、カドミウム、ひそ、アルミニウム、ニッケル、ベリリウムなどです。これらも、極々微量ならば、人間の正常な生理に役立っている可能性はあるのですが、その許容量は極めて狭く、少しオーバーに摂ると、主として神経細胞を痛めつけるなどして、人間を狂わせてしまうもとになります。
 そういう意味では現代は実に恐ろしい時代です。有毒ミネラルというと、森永ひそミルク事件、水俣病などを思いおこす向きが多いと思いますが、これらはある意味で交通事故にあった被害者が自動車の恐ろしさを語るようなものです。本当の自動車の怖さは、あのたれ流しの排気ガスにあります。誰でも吸ってしまう排気ガス。微量ですが、慢性的に我々の肺をはじめ、全身の細胞にとって好ましからざる環境汚染源になっているわけです。有毒ミネラルもそうです。地下資源獲得のため、さまざまな鉱物を大量に地上に掘出していますが、その中にはかなりの割合で、有害ミネラルも入
チています。また、これらは、体内に入ってくれば有毒でも、工業製品としては有用なものもあるわけです。たとえば、水銀とか、カドミウム、ニッケル、鉛などは乾電池、蓄電池などに大量に使用されていますし、アルミなどはビールやジュースの缶、ホイルなどでお弁当などにも沢山使われています。玄米を炊く圧力鍋や無水鍋もアルミ製のものがあります。水道水にも浄水地でゴミ沈殿剤としてアルミ化合物を投入しているため、結構入っているのです。アルミについては、まだその有毒性が広く認識されていないので油断している人が多いのですが、その蓄積はアルツハイマー型の痴呆症の原因となるという
アとは、本誌でも紹介したように世界的に有名なランセットのような医学雑誌で警告されていることですから、無視していると、その災いは無視した人に及びます。
 これらの有毒なミネラルは使用後はその多くが野ざらしにされ、あるいは各種工場の煙突をとおして空中高く舞上げられ、目の前からは姿を消してくれますが、万有引力の法則に従ってやがて地上に舞戻ってきます。あるものは、雨に溶け、貯水池に、田んぼや畑にふりそそぎ、飲む水や食べ物に入ってきます。天に唾するもの、それが人間です。日本は表むき公害の処理を巧にやっている国といわれますが、水源に近い林道を車で走ってごらんなさい。結構、自動車や冷蔵庫などが、野積になっています。ゴミの廃棄場所がなくて、夜間ゲリラ的に谷間に捨てていくケースも結構ある
とか。それに隣国・中国や韓国の工場の煙突が吹上げる公害物質の相当部分が雨雲に乗って飛来し、日本上空で酸性雨になって降り注ぎます。本当に健康に生きにくい時代になってしまいました。有毒金属に囲まれて生きているというのが現状です。有毒ミネラルによる微量慢性中毒がどのような結果を人類にもたらすかは、今まさに進行中で結果を体験的に語ることはできません。

己を知るには まず毛髪分析を

 こういう時代、その被害を最小限に食止めつつ生き延びるにはどうしたらよいのでしょうか。敵を知り、己れを知るということが戦いに勝つ計だとすれば、己れがすでにどの程度、有毒ミネラルに侵されているのか知ることが第一です。その手段としては毛髪分析ほど適した方法はありません。
 水俣病でも何が原因かがなかなか分からなかったのですが、毛髪分析が決め手となって水銀が原因ということがやっとわかったのです。公害日本に住んでいる我々は、いつどこで有毒ミネラルに曝露されるかわかりません。
 問題視されるほど有毒ミネラルが取込まれた体は、それを出してしまわないかぎり、何をやってもたいして効果はあがりません。それなのに、今の医学では、これを無視しているのが現状です。しかし、実際には有毒ミネラルを相当取込んでいる人が結構います。そういう人は毛髪分析の結果を一人ひとり見ていただいているアメリカのウンデンストック博士から警告と、対策がアドバイスされてきます。それに従ってデクアシンというサプリメントを摂るとその成分が経口キーレーション療法といって、体内の有毒ミネラルを探し出し、結合して、小便から外に出ていってくれます。有毒ミネラルが一定量以上見つかっ
ス人(グラフでわかる)は、これを何はさておきやっていただきたいのです。
 毛髪分析の結果、一定量以上の有毒ミネラルが検出されなければ幸いです。そのことが確認されただけでも毛髪分析をしてみた価値があったといえましょう。
 水俣病でも母親はたいしたことはないのに、胎児が重症の水俣病になったケースはかなりの数に及びました。母親の体内の有毒ミネラルが胎児に移行したからです。それほどではなくても、赤ちゃんに意外と有毒ミネラルの多いケースがあります。頭も性格も良い子になれと期待しても、有毒ミネラルで脳神経がおかされていては、それは無理というものでしょう。まず、そのあたりを正して赤ちゃんの肉体的負担をとってやること、それが第一でしょう。それができるのは、毛髪分析だけです。