不治の病「劇症1型糖尿病」がアシタバの摂取でインスリン投与が激減!
東京大学大学院
理学系研究科研究員
和地義隆先生
和地義隆先生は、植物の新品種育成・開発の専門家で、研究成果として「トマピーパプリカ」や「源生林あしたば」等の開発に成功されています。
2007年から筑波大学でアシタバの機能性の研究に参加され、2009年からは東京大学でアシタバの「CO2(二酸化炭素)の吸収能力」について研究されています。
和地先生は3年前の平成27年1月、突然インスリンが枯渇してしまう「劇症1型糖尿病」を発症。
「1型糖尿病」は膵臓ベータ細胞の破壊が原因で発症する病気で、インスリン注射に依存しなければいけない病気です。
その中でも、突発性の「劇症1型糖尿病」は急性合併症「糖尿病性ケトアシドーシス」を伴う重度の病気で難病です。インスリン注射による血糖値コントロールは極めて困難で、合併症も起こしやすいことが指摘されています。
和地先生はこの難病に対して諦めることなく、各方面の研究者らの支援も受けながら研究し、仮説を立て、それを実践していく中で、膵臓ベータ細胞からインスリンが出始め、半年後にはインスリンの注射量が激減するまでに回復されました。
現在、日本をはじめ、世界中の多くの糖尿病の人々、中でも不治といわれる1型糖尿病の人々を救うべく、研究プロジェクトを組んで、さらなる研究に勤しんでいます。
突然襲った不治の病「糖尿病性ケトアシドーシス
劇症1型糖尿病」発症の経緯──突然、血糖値が
823 / の異常高値
和地 私は植物の新品種の開発と品種育成を専門に研究しています。
その関係で研究の傍ら、東電福島原発事故による被害農家救済のために農作物の被害調査や、原発事故損害賠償請求訴訟にかかわるようになりました。
私が体に変調を覚えたのは2015(平成27)年の年明けです。年明け早々(1月15日)に開かれる裁判の準備で正月休みもなく、裁判の資料整理や書類作成に忙殺されていました。
その作業が一段落した1月11日、体がだるく、トイレの回数が増え、のどが異常に渇くのです。
風邪かと思いましたが、トイレの回数は20分に1回とさらに頻繁になり、1月15日の裁判に備えて念のために近隣の水戸赤十字病院を受診したところ、「緊急入院」を告げられました(1月13日)。
病名は「糖尿病性ケトアシドーシス 劇症1型糖尿病」(8頁診断書)。年間発症率は10万人に1・5人という難病です。
医師からは「あと4時間遅れていたら助からなかった」と言われ、そこで初めて私は事の重大さを知りました。
その時の血糖値は823 / (正常値:110 / 未満)という異常高値で、後日、医師から「意識があるのが不思議だった」と聞かされました。
そして、私のかかった「1型糖尿病」は一生、インスリン注射を打ち続けなければならない不治の病だと知らされたのです。
不治の病「1型糖尿病」とは
──中でも重症の「糖尿病性ケトアシドーシス 劇症1型糖尿病」
和地 私はそれまで健康に過ごしてきたこともあり(19頁・特定健康診査受診結果通知表を参照)、糖尿病については生活習慣病の一つという程度の知識しかなく、糖尿病には2つのタイプ──
・「2型糖尿病」(糖尿病の90%以上を占める。生活習慣や遺伝などが原因でインスリンの効きが悪くなって起きる)と、
・「1型糖尿病」(インスリンを作る膵臓のベータ細胞が何らかの原因で破壊され、インスリンが枯渇して起きる)──があることも知りませんでした。
一旦破壊されたベータ細胞は二度と甦ることはなく、1型糖尿病が不治の病と知った私は、それでも完治の可能性を探って、娘に頼んでインターネットから情報を集めました。しかし、調べれば調べるほど、現時点では完治は絶望的と知りました。
その「1型糖尿病」の中でも、私が診断された「劇症1型糖尿病」は最も重症でした。万に一つの回復を願う私に、医師は「1型糖尿病の中でも最も重いタイプです。インスリンが産生されず、枯渇してしまうために一生、生存のためのインスリン注射が必要です」と言い放ちました。
この言葉に私はショックを通り越して「もうどうでもよい」と思いました。しかし、その時の開き直りと、私を心底心配する妻と娘の家族への思いが、私を不治の病から回復に向かわせることになったのです。
ここで「糖尿病性ケトアシドーシス 劇症1型糖尿病」という病気について若干説明します。
「劇症1型糖尿病」では、劇症という名の示す如く、1週間程度のあっという間にインスリンを作る膵臓のベータ細胞が破壊され、急速に高血糖となって、急性合併症の「糖尿病性ケトアシドーシス」を発症します。口渇、多飲、多尿、だるさなどの症状が現れ、進行すると意識障害や昏睡に陥り、死亡することもあります。
「糖尿病性ケトアシドーシス」とは、インスリン絶対的欠乏(ほとんど出ないか全く出ない)によって血液が酸性になる「酸(性)血症(アシドーシス)」のことです(正常血液はpH7・4の弱アルカリ性)。ケトアシドーシスになると代謝全般が低下するために、進行すると昏睡や意識障害が出てくるわけです。
「糖尿病性ケトアシドーシス」は、そのほとんどが1型糖尿病で発症し、中でも急性1型糖尿病、その急性1型糖尿病の中でも約20%に当たる「劇症型糖尿病」に顕著です。それはなぜか。
インスリン絶対的欠乏になると、細胞のエネルギー源となるブドウ糖が細胞に運ばれなくなるために、生体は細胞を生かすために脂肪細胞から「ケトン体」という酸性物質(アセト酢酸、β‐ヒドロキシ酪酸)を作り出して、それをブドウ糖の代わりにエネルギー源とするために、血液中にケトン体が多く蓄積し、血液が酸性に傾くからです。
それでも諦めず、原因を探り、回復の道を模索
──「ストレス」に思い当たる
和地 病気について知れば知るほど「不治」、「絶望」という言葉が頭の中をグルグル回り、夜も眠れない一方で、それでも私は希望を捨てませんでした。
「劇症1型糖尿病」は原因が確定されておらず、 ウイルス感染による膵炎、 ウイルス感染に対する免疫応答、 またはその両方などと推測されていますが、詳細は不明とされています。
しかし私のケースでは、ウイルス説はかなり疑問です。
というのも、私は発症2週間前から誰とも接触せず、私が代表で新品種植物の研究開発をしている農学研センターの資料室に一人で閉じこもり、目前に迫る原発事故損害賠償請求訴訟裁判の準備に昼夜頑張っていましたので、ウイルス感染の機会は思い当たりません。
一方で、裁判の準備では、私の判断が福島の農家の皆さんの将来がかかっているという思いで、私は肉体的にも精神的にも極度のストレスに曝されていました。
ストレスが増大すると、生体内では細胞を傷害する活性酸素が過剰産生され、組織に障害を与えます。私の場合は、その活性酸素が引き金となって膵臓のベータ細胞が破壊され、それでインスリンが出なくなったのではないか──と私は仮定しました。
研究植物の「アシタバ」に光明を見出す
「ストレス仮説」を立てアシタバの強力な抗酸化力に着目
和地 活性酸素を消去するファイトケミカル(植物性抗酸化物質)には多種類あり、また、糖尿病に効果のある植物としては桑葉なども知られています。その中で私は自分自身の新品種研究植物でもあり、日頃常食している「アシタバ」に着目しました。
食品の機能性を研究するタカラバイオ株式会社では、メタボが原因でインスリンの効きが悪くなる(インスリン抵抗性)ことで発症する2型糖尿病の改善には、 インスリン感受性の高い小型脂肪細胞を作る、 糖の取り込み作用を高める──の二点が重要と考え、この二つの作用に着目し、アシタバの有効成分「アシタバカルコン」がインスリン抵抗性を改善し、血糖値を低下させ、糖尿病を改善することを、マウスのみならず、ヒトでの試験でも明らかにしています(図1)。
このタカラバイオの研究成果は1型糖尿病に対しては不明ではありますが、私は多少は役に立つかもしれないと思い、さらに学術文献を調べる中で、アシタバ特有の「カルコン化合物(4‐ヒドロキシデリシンとキサントアンゲロール)」は抗酸化物質でもあり、アシタバに大量に含まれていることを知りました。
私の病気の発症原因が仮にストレスである場合、アシタバを摂取することで、ストレスによって過剰産生された活性酸素は、アシタバの抗酸化物質により除去されて膵臓の環境が整備されることで、劇症1型糖尿病の発症原因は消滅し、ベータ細胞が復活するのではないかという仮説が考えられます(14頁図2参照)。
さらにアシタバには、制ガン作用、抗潰瘍作用、抗血栓作用、抗菌作用、抗エイズ作用──等々が報告されており、これにより臓器が綺麗になれば合併症にはならないということになります。こう考えると、アシタバの摂取は早速にでも始めるべきと考えました。
1型糖尿病の発症原因が解明されれば、これまでと違うアングルから治療へのアプローチや予防が可能になるのでしょうが、発症原因が分かっていない現時点においては、とりあえず考えられる全てを使って仮説を立て、それに集中することにしました。
自分の身体で、アシタバ効果を検証
──退院し自宅療養に
和地 入院して1週間後の1月20日、研究事業や裁判等、するべき用件も山積みだったこともあり、私は病院に無理を願い出て退院しました。
そして、1型糖尿病に対しては持ち前の研究者魂を発揮して、ストレス仮説によるアシタバ効果に賭けることにしました。
アシタバの摂取量はタカラバイオのヒト試験(10頁図1)を参考に、とりあえずは毎食アシタバパウダー3g(水に溶かして飲用。1日計9g)とアシタバのおひたしを食べることとしました。
ちなみに、アシタバパウダーとは、アシタバの茎と葉柄を乾燥し120メッシュ程度の粉末に加工したもので、アシタバの品種は私が代表を務める農学研センターが新品種植物として登録済の第一四六四一号植物「源生林あしたば」(写真)を使うこととしました。
退院後は、速効性インスリン注射(ノボラピッド)を朝12、昼10、夜12単位、緩効性インスリン(トレシーバ)注射を夜18単位打つように指導されました。
1型糖尿病では、薬による血糖値コントロールはそれはもう大変です。特に1日3回打つ速効性インスリン注射は、効きすぎれば低血糖を起こし、効かなければ血糖値は下がらない。低血糖や高血糖を起こさないように食事でコントロールするのですが、これがなかなか思うようにいきません。この注射が減ってくれればと、何度思ったことでしょう。
そうした中で、アシタバの摂取量は手探り状態で徐々に増やし、1月30日にはアシタバパウダーは毎食時5g、1日合計15g飲用することにしました。
インスリン使用量が激減!
1型糖尿病が回復へ向かうアシタバ摂取1ヶ月後に低血糖に!!
──インスリンの量を減らす
和地 インスリン注射を1日3回打ちながら、アシタバを食べ始めて1ヶ月後、初めて変化がありました。夜中に低血糖を起こしたのです。
その前日から朝のインスリンを2単位減らしていましたが、それでも低血糖を起こしたということは、インスリンが効きすぎているということです。
このことがあって、翌日の速効性インスリンは朝、昼、夜とも8単位に減らしました。
それでもインスリンが効きすぎて再び低血糖を起こすので、私は食品の機能性を共同研究している知人から紹介された、大学病院で糖・脂質代謝を専門とする優秀なドクターと相談しながら、インスリンの量を徐々に減らしていきました。
糖尿病の人がインスリン注射で血糖値コントロールをすると、低血糖を引き起こすことがありますが、アシタバの摂取で低血糖になることはあり得ません。
ですから、私が低血糖を起こしたのは、むしろアシタバを食べたことで膵臓機能が回復し、その結果、インスリン使用量が過剰になり、そのために低血糖を引き起こしたと考えられます。そうであれば、インスリンを減らして血糖をコントロールすべきです。
これは、とりもなおさず自分の膵臓ベータ細胞からインスリンが出始めていることを知らしめる出来事でした。
大学病院に研究入院して仮説を検証する
和地 私は紹介された大学病院のドクターの方々からの支援を受けながら、アシタバを摂取しながら完治に向けての研究を行いたいと考え、紹介当初から大学病院への入院を頼んでいました。
2月19日、大学病院へ入院。大学病院ではドクターグループが一丸となって治療にあたり、かつ私の仮説に耳を傾け、様々な意見や情報をくれました。
大学病院に入院して数日後、仮説を理論的に整理しようと思いました。
先ずは当初の診断の再確認です。大学病院の3人のドクターが水戸赤十字病院で診断結果を確認し、全員「糖尿病性ケトアシドーシス劇症1型糖尿病」と診断しました。
次に、仮説の理論的検討です。劇症1型糖尿病は、膵臓ベータ細胞を免疫系が攻撃して破壊することで発症します。免疫系の攻撃では活性酸素が大量に産生されます。仮にベータ細胞の赤ちゃんがあるとすると、その赤ちゃんを保護するためには免疫系からの攻撃を受けないロケーションを整えることです。ロケーションを整えるには、活性酸素を消去・除去する抗酸化物質を与えればよい。活性酸素の除去で環境を整えて、赤ちゃんを保護して育てることができれば、ある程度のインスリンが出るようになるし、これを増やし続ければ完治できると仮説
しました(図2)。
研究入院終了・退院
医師からアシタバ効果の見解
和地 3月1日、大学病院を退院。退院に際してドクターから、入院中のデータを基に診断結果が示されました。
ドクターは私が入院中にアシタバパウダーを摂取することについて同意し、私は入院中、毎食前にアシタバパウダー15gと食事中にアシタバおひたし100gを食べていました。
入院中の検査内容から診断すると、今回の検査ではアシタバにインスリン様作用は確認されませんでした。その一方で、血糖値コントロールが少しできてきており、インスリンが出始めていると考えられました。
「糖尿病性ケトアシドーシス 劇症1型糖尿病」ではインスリンが出るはずもないのですが、現実にインスリンが出てきていることは事実だと思われました。
他のケースでもこのようなことが起きるかどうか分かりませんが、普遍的に起きることが、他の症例による再現実証研究で証明されれば、これは糖尿病治療における新しい対処方法の発見となり得ます。
ドクターからは「ぜひ、再現実証実験をやってみましょう」と言われました。さらに「発症前に比べて臓器が良くなっている。これはアシタバの効果とみるべきでしょう」との見解でした。
速効型インスリンが0に!!
和地 退院して6日後の3月7日、昼の速効型インスリン注射(ノボラピッド)をゼロにしました(表1)。昼のインスリン注射がなくなれば、近距離出張や野外研究も可能となり、生活の幅が広げられるので前から切望していたことでした。
4月20日、大学病院で診察。完全にベータ細胞がダメになっている状況ではなく、以前より良くなってきていました。劇症1型糖尿病としてはかなり良い状態で、HbA1cは6・4(目標基準値6・0未満)でした。
肝臓、筋肉、脂肪細胞の糖の取り込みもあって、インスリン投与を減らすことができているのかもしれないとも思いました。
7月2日、遂にノボラピッドを朝・昼・夕共にゼロにしました。その後今に至るまで、戻ることはありませんでした(表1)。
人間ドックの驚くべき結果
──発病前より良好に! 合併症の危険性もなし
和地 8月31日、人間ドックを受診。その結果を見てさらに確信が生まれました(19頁・特定健康診査受診結果通知表)。
劇症1型糖尿病になる前年と比べると、合併症が起きる可能性がないと判断できるばかりか、むしろ、発病前よりも各数値が良くなってきていました。
健康診断書には──
劇症1型糖尿病を発症後インスリン投与およびアシタバ摂取を行ったところ、血糖値およびHbA1cの値からみて血糖の管理は適正になされていると考えられる
肝機能を示すASTおよびALTも正常。腎機能を示すクレアチニンの値も正常で、極めて血液性状は良い状態であり、糖尿病の合併症の兆候も見られない状況
BMIおよび血中脂質成分は発症以前より良好な値を示しており、メタボリックシンドロームの傾向があったものが改善されている──ことが示され、医師はこの結果に「注目するべきこと」と語っておりました。
健康診断データが示すように、アシタバ摂取は血糖管理に有効であり、糖尿病合併症予防にも寄与していると考えられ、メタボリックシンドロームの改善にも効果があることが推察されました。
アシタバ摂取のすすめ
──限界量まで食べる
和地 アシタバは野菜としても食物繊維をはじめビタミン、ミネラル等の微量栄養素が大変豊富です。さらに私どもが研究開発した新品種の源生林あしたばはさらに栄養価が高まっています(表2)。
アシタバが健康に良いことは昔から経験的にも知られ、機能性のある野菜として長く食されてきておりますので、伝承的に安全性が証明されています。
私はアシタバをおひたしにして食べていますが、納豆にオリーブオイルをかけてアシタバのおひたしと一緒に食べると、とてもおいしいです。
これまでアシタバは、伊豆諸島などの暖地栽培のみでしたが、私が開発した新品種の源生林あしたばは、寒い地域でも栽培できるので、通年でアシタバが手に入るようになりました。
アシタバは簡単に育つので、自分で苗から育ててみるのもおすすめします。5月に入れば、ホームセンターに源生林あしたばの苗が並んでいるはずです。
また、アシタバの健康食品(アシタバパウダー)の利用もすすめられますが、その場合はいくつか注意点があります。 できるだけ農薬投入履歴のない土壌で無農薬で育てられたアシタバを選ぶ、そして、 原材料に「デキストリン」が入っていないものを選ぶこと。
デキストリンは、トウモロコシを原料に作られた低分子の炭水化物です。アシタバ粉末を水に溶けやすくするために添加されている製品が多いようですが、元は糖質なので糖尿病の人にはすすめられません。なお、アシタバ健康食品の摂取量は1日3回各10gが目安です。
アシタバは1型、2型両方の糖尿病に有効と考えられます。糖尿病では、とにかくアシタバを大量に食べることで効果成分を大量摂取することが肝心かと思います。但し、低血糖にならないよう、アシタバを食べる際は、必ず主治医と相談し、薬のコントロールをしてください。
なお、食生活や運動などの日常生活については、拙著『不治の病・劇症1型糖尿病から回復へ(2型糖尿病にも朗報)』に発症から回復までの軌跡を日記形式で、どのようにアシタバを食したか、普段の食事、薬の減らし方──等も併せて詳細に記しましたので、特に糖尿病の方はご参考にされてください。
アシタバの糖尿病効果の考察とこれからの展望
和地 タカラバイオの研究報告では「アシタバにはインスリン様作用があり、インスリンの作用を補充することができる」とありますが、インスリン様作用だけでは、私が回復してきていることへの合理的説明としては無理があると考えています。
私は、アシタバにはインスリンが出るように環境を改善する機能があると考えています。
糖尿病の人がインスリン投与で血糖値をコントロールしようとすると低血糖になることがありますが、アシタバを食べて低血糖になることはありません。私の場合はインスリン投与によって低血糖となりましたので、それ故にインスリン投与量を減らしたのです。
アシタバ使用の場合は、インスリン注射のように弊害が発生しないので安全性が高いばかりか、むしろ臓器機能が良くなっています。
この方法が、ベータ細胞を回復させたことが推定できるとすると、2型糖尿病においても効果が期待できると思われます。
1型糖尿病については、これからさらに研究を進め、確証をつかんでいきます。そのための研究プロジェクトも形成されました。
今後の研究としては、ベータ細胞を破壊したマウスを使ったアシタバの劇症1型糖尿病治療への効果再現実証実験等があります。実証実験の結果を受けて、さらに経過診断や、劇症1型糖尿病に対する効果等を検証する計画があります。
並行して、アシタバ中のどのような物質が劇症1型糖尿病に効果があったのかを探る効果物質特定の研究を行います。
アシタバに含まれる抗酸化物質のカルコンとクマリンは両方合わせても全体の9%しかありません。残りの91%は未解明です。おそらくこうした未解明成分とカルコンやクマリンの相乗効果によるのではないかと私は推測しています。
これらの研究成果は大いに期待されるところであり、この研究成果は不治の病と言われている1型糖尿病ばかりか、2型糖尿病においても、患者の皆さんへの大きな朗報になるものと確信しております。