「体内静電気」は、万病の元となる
その2 体内静電気を抜く
昭和大学医学部客員教授 堀泰典先生
「体内静電気は万病の元となる」 ──先月号「その1」のおさらい
先月号(bS39)では、なぜ、体内で静電気は生成されるのか、体内静電気はなぜ万病の元ともなる悪さをするのか──というお話でしたが、今月号はいよいよ体内静電気を除去するお話です。
その前に、先月号の堀先生のお話をざっとおさらいしましょう。
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冬の晴れた日、ドアノブや車のドアを触ったとき、衣類を脱いだりするとき、パチッと静電気が起こる。この静電気が、体表面だけでなく、体の内部でも起こっている。それが「体内静電気」です。
摩擦があるところには、少なからず静電気は必ず発生し、例えば体内では、血液が血管を、リンパ液がリンパ管を流れるとき、また、呼吸でも、心臓の拍動でも、消化管を食べ物が通過するときにも、静電気は発生します。
この体内静電気が、細胞の異常増殖をコントロールする部分を直撃すればがんの発症の引き金になり、神経細胞を直撃すればアルツハイマーをはじめさまざまな神経系の病気の引き金にもなります。
体内静電気は血流を悪くするので、糖尿病など生活習慣病にも関係し、また、メタボが怖いのは、静電気を溜めこむ絶縁体である脂肪が増えるからということもあります。
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今月号は、体内静電気を抜くことで、健康を守り、健康を回復できるというお話です。
堀先生に、「手で地面を触る」、「裸足で土の上を歩く」、「海で泳ぐ」、「釣りに行く」、「農作業をする」──等、日常生活のちょっとした工夫で静電気を除去する方法を、教えていただきました。
自然と離れた現代生活は 静電気を起こしやすい
乾燥・電化・靴の生活・
化学繊維・界面活性剤・
食の欧米化etc.
──私などは乾燥体質というのか、天然素材の衣類でも、冬は静電気防止スプレーが手放せず、体内静電気も心配になりますね。
堀 体表静電気が起きやすい人は体内に静電気が誘導されやすく、体内静電気も多くなると考えられます。
湿度が65%を超えると、静電気は発生しにくくなり、発生しても自然に逃げていきやすい。夏より冬に静電気が起きやすいのは、もともと空気が乾燥している上に、暖房でさらに乾燥が進むためです。湿度が35%を切ると、静電気が起きにくいとされる木綿や絹などの天然素材も静電気が起きやすくなります。
ただし、現実には、湿度が高い日でも静電気は発生しています。湿度の高い時期にパチッとこないのは、静電気が、水分の多い大気中に穏やかに放出されているからです。湿度が高かろうが低かろうが放電の仕方が違うだけで、静電気は発生していますから、水分だらけの、雷雲の中でも、体内でも静電気は発生するわけです。
絶縁体の静電気を逃がす方法として用いられる「帯電防止スプレー」や、衣類のまとわりつきを防ぐ「静電気防止スプレー」は、スプレーに含まれる「界面活性剤」(分子中に水と油を結合しやすくする成分をもつ)が、空気中の水分(水蒸気)を吸い寄せるので、電気抵抗が下がり、静電気が除去できるわけです。しかし、界面活性剤は、皮膚の水分を奪い、肌の乾燥を促進します。皮脂膜を溶解するなど他の面でも問題ありで、常用は避けるべきです。
電気製品に取り囲まれた生活は静電気をもたらしやすく、特に長時間パソコン作業する人は気をつけるべきです。髪の毛は静電気が起こりやすく、それが毛根の脂肪に溜まり、そこに落雷現象が起これば毛根が弱り、毛が抜けやすくなってしまいます。
靴の生活は、悪の権化の始まりといってもよく、靴を履いてコンクリートの上を歩く現代は静電気が非常に生成しやすい環境にあります。特に皮底からゴム底に変わってから、がんが急増したという報告もあるようです。皮底だとアースされるんですね(表1・2)。
現代の食生活は、ミネラル不足の精製食品やファストフード、また、メタボをもたらす食の欧米化など、体内静電気をもたらしやすくしています(表2)。
意識的、継続的にアースし、 習慣化することが重要!
堀 そこで、日常アースする習慣ができれば、静電気が放出され、体の中で雷が落ちることも少なくなります。
アースは、地球が大きな導体であり、かつ大地の表面がゼロ電位であることを利用して、溜まった電気を地球(アース)へ逃がします。電気機器と地面とを銅線などの導体でつなぐアースは、漏電による感電防止や、静電気放電による火災や爆発事故などを防止する役割を果たしています。
導体の電気を通しやすい性質はアースという観点から見ると非常に有効で、導体のどこか1ヶ所をアースするだけで、瞬間的にほとんど全ての静電気が大地へ逃げていってくれます。つまり、あらかじめアースさえしておけば、鉄やステンレスなどの金属製装置などの導体は、静電気が発生しても、どんどん大地に流れていくので、放電が起こらないのです。
ただし、アースが効果的なのは導体の場合だけで、絶縁体が帯電した場合、つまり、体内静電気をアースしても電荷は移動せず、そのまま残ってしまいます。アースが有効かどうかは、帯電しているものが導体か絶縁体かで違い、導体に対しては有効なアースも、絶縁体には即効力がないということを頭に入れて、静電気対策を行う必要があります。
つまり、表面の静電気は簡単に抜けるが、体内静電気は簡単には抜けないということです。体内静電気は、徐々にしか抜けていかないのです。
ですから、波打ち際を歩くと良いといっても、翌日すぐに体調が良くなるということはなく、継続することが重要です。月に1度は浜辺などを歩き、普段は土に極力触れる習慣をつけてこそ体内静電気は抜けていきます。
体の静電気は
こうして抜こう!
睡眠は長すぎず、北枕で
堀 病気すると誰でも横になりますが、寝っぱなしはダメです。
布団は絶縁体(表2)なので体内静電気は抜けようがなく、動かないので血流も悪くなるからです。だから寝すぎるとぼーっとしたり、頭痛が起きたりしてくるのです。
長時間の睡眠は、アルツハイマーやうつ病になりやすいという報告もあり、これも、寝ている間に静電気が溜まるからです。
長時間睡眠をとりたかったら、5時間おきくらいに起きて、手を洗ったり、塩ひとつまみ入れた水を飲んだり、庭に出て土を触れるなどして静電気を抜きます。それでも睡眠時間はせいぜい7時間くらいが適当です。水に塩を加えるのは、塩にはミネラルがたくさん含まれていて、体内静電気が中和されるからです。ただし、塩分の過剰摂取は要注意です。
そして、北枕で寝る。地球は磁石ですから、磁力線がN極からS極、つまり南極から北極へ走っています。寝るというのは、そういう磁力線の中に身を横たえるわけです(図1)。
一方、体の中は血液が流れています。磁力線の中を血流が横切れば、そこに電気が発生します。プラスイオンが流れるとそのまわりに時計回りの磁力線を生じ、マイナスイオンはその逆の反時計回りの磁力線を生じます。
東西方向に寝ると、地球の磁力線と血流によって生じた磁力線の方向から、血管内でイオンの偏りが生じます。これがフレミングの法則です(図2)。
磁力線の流れと血流との関係を見ると、北枕で寝るときが、最も電気が発生しにくくなり、血流も良くなります。
なお、健康のために磁石を長期に使用すると、血液の電気分解を助長するので要注意です。東洋医学でいう虚実の体質の違いを見極める必要があり、一般の人は長期の使用は避けた方が無難です。
素手や裸足で、 土・海水・植物に触れる習慣を
堀 静電気を抜くには、まずは、裸足で土の上を歩く。昔はわらじで歩いていましたから、素足が土に触れたり、草に触れたりして、自然にアースされていましたが、靴を履くようになって静電気が抜けなくなり、特に、ゴム底になって顕著になりました(表2)。
海水で濡れた砂浜を歩くと、最も静電気は抜けやすくなります。海水や岩や土に触れると自然に静電気が抜けていきます。趣味の、畑仕事やガーデニング、海水浴、魚釣りはストレス解消にもなり、おすすめです。
普段は、地面の土が出ているところにぺたぺた手を置く。これだけでもアースされます。出勤・帰宅時に「行ってきます」、「ただいま」と声をかけて土に触れる習慣をつけると良く、さらに、土に塩水をまけばより効果的です。その上を10分くらい歩けばもっと良い。
こうしたことを継続しているとコンクリートだらけの町中でも、上手に土を見つけることができ、そこですかさずアースする。公園の芝生に寝ころんだり歩くのも、草は絶縁体ですが、水分を含み、土にも触れるので、アースされます。
月に一度は浜辺を歩き、普段は土にも手足を触れるなどのことを地道に続けていくと、体内静電気は抜けていき、体内での落雷も起きなくなります。
ストレスの除去と、 筋肉をほぐす ──アトピーの主因は、 ストレスによる立毛筋の緊張
堀 筋肉が緊張すると、体が硬くなり、血管も縮み、静電気が発生しやすくなります。
筋肉の伸縮には、カルシウムイオンが重要な働きをしています。筋肉の筋小胞体から、カルシウムイオンが放出されると、筋肉が縮み、カルシウムイオンが戻ると筋肉は伸びます。
静電気が多くなると、このカルシウムイオンが筋小胞体に戻れなくなって、筋肉が縮んだままになり、静電気が増える→筋肉が縮んだままになる→血管が縮む→静電気が増える──という悪循環が発生します。
これを繰り返していると筋肉はどんどん硬くなり、肩こりから、膝痛、むくみ、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など、さまざまな病気につながります。
この悪循環から脱出するには、第一にストレスを少なくする、次に、筋硬結というコリッとしたところ(トリガーポイント)を丹念にもみつぶす。一時的なもみ返しが出ても、もみ続けます。そのうちに筋肉が緩んで、血流が良くなり、さまざまな症状がとれていきます。
私はアトピー性皮膚炎はアレルギーだけではなく、多くの症例から、その最大の原因は、ストレスからもたらされる「立毛筋(図3)」の緊張によると考えています。
人は恐怖にさらされると瞬間的に毛が立ち、鳥肌が立ちますが、これは、毛根と真皮との間に存在する立毛筋の収縮によります。
寒暑はもとより、嫉妬、怒り、悲しみ、恐怖といったストレスに最初に反応するのは脳ではなく、筋肉です。その筋肉の中でも最初に反応するのが立毛筋なのです。
ストレスがかかると、気づかないうちに立毛筋は緊張し、血液や体液循環が悪くなり、栄養不足になり、脳はそれを補えという指令を出して痒みを起こします。
当然、痒くなると掻きますが、掻きすぎると、汗腺や皮脂腺を傷つけたり挫滅させたりして、汗腺や皮脂腺の機能が低下します。
汗の主成分は、塩化ナトリウムと少量の尿素、ビタミンCなどを含む水分で、pHは4〜6の酸性を示します。
汗腺の機能が低下すると、本来汗の成分でないカルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛などのアルカリイオンが混入し、汗をアルカリに傾け、さらに掻くことで汗が皮膚表面の脂肪酸(酸性)と混ざり合い、体温、気温、紫外線などの外部エネルギーも加わり、アルカリ性金属と脂肪酸が化学反応を起こします。
これが石鹸です。つまり、掻きすぎると、皮膚上に石鹸をつくり、本来乾燥しない皮膚が乾燥しやすくなり、そこに紫外線やハウスダストなどの刺激が加わることで、皮膚の状態は悪化していきます。
つまり、アトピー性皮膚炎は、ストレス→立毛筋の緊張→皮膚組織の栄養不足→痒み→掻く→汗腺の挫滅によるアルカリ性金属を含む汗→脂肪酸(皮脂)+外部エネルギー=石鹸(脂肪酸+アルカリ性金属)→石鹸で肌荒れ+外的要因──の繰り返しで発症するのです。
アトピーは冬より夏の方がひどくなりがちで、ひじの内側や首回りといった汗をかきやすくまた停滞しやすい、かつ、掻きやすい場所に多く発症することも、私の説を裏づけていると思います。
アトピーの改善はまず、原因の根本にある立毛筋の緊張すなわちストレスをかけない、緩和すること。「抱っこ療法」といって、子どもを1日10分抱っこしてあげるとアトピーが良くなると報告されていますが、とても効果がある方法だと思います。
しかし、何度も精神的ストレスや肉体的ストレスがかかり、緊張を強いられると、筋肉は元に戻りにくくなります。元に戻すには、ストレッチ、直圧(もむ)、微弱な振動(マイクロバイブレーション)を与えます。
筋肉は、内側が収縮すれば外側が伸びるという対の関係になっていますが、立毛筋は対になる筋肉がないので、一旦縮まるとなかなか元に戻れません。ストレスを緩和したり、もんだりしても、立毛筋が帯電していたら、立毛筋は伸びたくても伸びられず、縮んだままです。そこで、砂浜を裸足で歩かせたりして静電気を抜いてやると、立毛筋がスムーズに縮んだり伸びたりできます。
同時に、アトピー性皮膚炎では皮膚ケアが重要。皮膚表面のバリア機能を担う角質層は皮脂膜で覆われて外界からの刺激を防いでいます。界面活性剤や防腐剤、高級アルコール入りの石鹸や洗剤は使用を避け、無添加の石鹸を用い、しかも洗いすぎないことが大切です。
ミネラルと体内静電気
──ミネラル豊富な
日本の伝統食を!
ミネラルは静電気を中和する
堀 ミネラルの摂取は体内静電気をとる上にも、とても重要です。ミネラルは、体内に入って水に溶けてイオンになり、静電気を中和するからです。
ですから、必ず体内でイオン化するものをとること。骨や歯以外に、体内で単体で存在するミネラルは異物となり、体に害になります。
栄養素として摂取する必要のある「必須ミネラル」は、
・プラスイオンは、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛、クロム、コバルト、セレン、鉄、銅、マンガン、モリブデン、ヨウ素、
・マイナスイオンとして硫黄、塩素──の16種類があり、これらのミネラルは、互いに拮抗し合ったり、助け合ったりしながら多様な働きをしています。中でも、細胞の新陳代謝に介在する酵素の活性にミネラルは必須です。
米国のノーベル賞受賞者、ライナス・ポーリング博士は「すべての病態、病弊、病気を追及するとミネラル欠乏にたどりつく」とミネラルの重要性を述べていますが、博士はイオン化ミネラルが酵素の基軸になることが大切で、静電気のことは考えになかったと思います。
ミネラルは血液中に入るとイオン化し、これらは電解質といって電気を通します。静電気が増えると赤血球表面の電荷バランスが崩れ、赤血球同士がくっついて、血液は劣化します。また、血管壁に静電気が溜まれば、そこに水分子がくっついて、血管が狭くなったり、血管の数が減り、むくみの原因にもなります(本誌 bS39)。
しかし、適度にミネラルがあると、イオン化したミネラルによって静電気が中和され、くっついた赤血球が離れ、血管壁にへばりついた水分子も、血流に乗って流れていくのです。
植物性ミネラルのすすめと 効率良い摂取法
堀 ではミネラルは、何から摂取するのが良いのか。
ミネラルは肉や魚からも摂取できますが、すすめられるのは植物性ミネラルです。
植物化石を酸で溶かして飲む健康法があります。化石の代わりに植物を燃やした灰をクエン酸や酢酸などで溶かせば、ミネラルリッチの飲料が作れます。食べられる植物なら、料理に使った残り野菜、海草でもOK。
もっと効率が良いのはワカメ、昆布、アマモ、岩海苔など海草を乾燥させ、コンロなどで焼き、灰をとる。この灰そのものがミネラルで、灰そのものを食べてもOKですが、灰をお酢に入れて1ヶ月以上放置すれば、酢酸亜鉛、酢酸ヨード、酢酸マグネシウムなど、水に溶けやすい酢酸塩の形でミネラルがとれます。それを1日におちょこ1杯、10倍の水で薄めて飲みます。
もう一つとっておきの方法が、重曹(炭酸水素ナトリウム)を水に溶かし、海草を入れ、それを炊く(加熱する)。重曹はアルカリ性なので、海草や野菜の養分をミネラルごと抽出できます。これも水で10倍以上に薄めます。
これらの方法は、食物が体内に吸収されるのによく似ています。食物は胃酸で分解後、腸のアルカリで分解され吸収されますが、酢やクエン酸は胃酸、重曹は腸のアルカリの代わりと考えれば良いと思います。
日本の伝統食を基本に 偏食はしない
堀 体内静電気除去に良い方法は必ず、体内に電荷物質がある状況を作ること。そうすれば静電気が発生しても、ミネラルのもつ電荷によって中和されます。
要するに、できるだけファストフードを避け、従来の日本食を摂ると良いのです。
日本の伝統食は、玄米、新鮮な野菜、海草、魚介類、味噌、漬物などミネラルが豊富でした。これを基本に、できるだけ新鮮なもの、無農薬のものに心掛ければ、健康的な食生活が送れると思います。
食生活では、偏食をしないことも重要です。
体内静電気は血液が血管壁にこすれることで大量に発生します。このとき、血管壁がプラスに帯電するか、マイナスに帯電するかは血液の質に負うところが大です。静電気は、何と何がこすれ合うかで、プラスに帯電したり、マイナスに帯電したりするからです。
同じものばかり食べていると、血管壁とこすれ合う血液も、同じ質になる可能性が高くなり、そうなると、同じ種類の静電気が常に溜まっていくことになります。
しかし、偏食せず、多種類のものを食べていれば、プラスとマイナスが打ち消し合って、静電気が溜まりにくくなります。
食事は多種類、満遍なく食べた方が良いのは、栄養だけではなく、静電気的にもいえることです。
血液の質は、食事だけでなく、心の状態や環境などでも変わりますが、一つの要素として、偏食は静電気を溜めやすいということは間違いないでしょう。
ピンピンコロリで
天寿まで元気に
病気の原因は
一つでもなくせば良くなる
堀 病気の原因は、体内静電気がすべてではなく、ストレス、食生活、運動不足、骨格異常、環境汚染──等、いろいろな要素が複合的に絡み合って病気になっています。病気の原因を全部取り除くのは不可能ですが、その中で一つでも何とかすれば、病気を発症させるのを防げるかもしれません。
その一つが体内静電気であり、ほんのわずかの努力で可能なのだから、やってみてはどうだろうという提案をしています。
現代医学15の盲点
堀 現代科学の著しい発展は、人体の神秘を100%近く解明したかのような錯覚に陥らせているかもしれませんが、実際にはそれほど解明されていないのが現実です。
また、世の中には、たくさんの治療法があり、あれで良くなった、これで良くなったと聞いても、方法論が先走ると、なかなかいい結果は出ませんし、病気が治っても、人生幸せではなかったということも起こってきます。
何をするにも哲学が必要です。それは、生老病死を避けられないと自覚し、自分が何のために生を授かり、何のために生き、何のために死んでいくのかを追求する中に出てくるものです。
私は、いま与えられた命を100%使いきって、あの世へ行きたいと思っています。そのためには私が考える「現代医学の15の盲点」(表3)を世に広めていきたいという望みをもっています。