遺伝子を知って、守って健康長寿
遺伝子の損傷を防ぎ、保護・修復する食生活・生活習慣
遺伝子栄養学研究所代表 松永政司先生
メスと薬の20世紀から、遺伝子を知って守る21世紀に
医療は今、遺伝子という新しい時代を迎えようとしています。
がんや糖尿病などの生活習慣病、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、リウマチなどの自己免疫疾患、ボケ等々、病気のほとんどは遺伝子の損傷がきっかけになって起こることが明らかになってきました(図1)。逆にいえば、遺伝子を保護し、修復できれば人はピンピンコロリ、すなわち健康長寿で命を全うすることが可能です(図1)。
遺伝子栄養学を研究されている松永政司先生は、「20世紀に急速に発展した薬とメスの医療から、21世紀は自分の遺伝子を知り、守る時代へと進んでいる」と、遺伝子の健康に標的をあてた"遺伝子健康法"を提唱されています。遺伝子健康法では遺伝子の損傷をもたらす要因を知り、それをしりぞけ、遺伝子を保護・修復する生活習慣、中でも食生活が重要になります。
20年前、遺伝子を修復する栄養素として"核酸"にいち早く注目され、核酸食品の開発にも手がけられている松永先生に、遺伝子の健康を守る食生活を中心に、健康長寿の秘訣をお聞きしました。
老化・病気は遺伝子の損傷から
代表的な二つの老化説
──早く老ける人、老けない人といますが、まず老化はどうして起こるのでしょうか。
松永 現在、有力な老化説として代表的な二つの説があります。
一つは「遺伝子プログラム説」。受精から誕生、成熟、老化、死といった人間の一生はあらかじめ、遺伝子DNAにプログラムされているというものです。
それを証明するのが、染色体の末端にある、テロメアという老化遺伝子だと考えられています。細胞分裂の度に、染色体は遺伝子の配列がすっかりコピーされますが、テロメアだけは分裂ごとに一定の長さだけ短くなり、あるところまで短くなると分裂ストップの信号を出し、細胞はそれ以上分裂できなくなります。いわばテロメアは命の回数券というわけです。
テロメアは特に繊維芽細胞で研究され、繊維芽細胞の場合、細胞分裂は50回くらいでできなくなり、その50回の回数券を使い終わるのが大体120歳(250歳との説もある)だろうといわれています。
テロメアが無限増殖できるのはテロメアーゼというテロメアを修復する酵素を持っている生殖細胞とがん細胞だけですから、長生きしようと思ってテロメアを増やしたとしてもかえってがんになってしまうとか、また、クローン動物は遺伝子的には全く同じものがつくれますが、回数券を減らしてしまった部分は駄目なので、クローンが早く死ぬのはテロメアのせいではないかともいわれています。
もう一つの代表的な老化説が「フリーラジカル説」です。活性酸素などフリーラジカルによって遺伝子が傷つくと、遺伝子の本来の設計図にはない異常タンパク質や異常酵素がつくられ、結果として異常細胞が生じます。こうしたDNAのエラーで異常細胞がどんどん増えることによって、シワや白髪などの老化現象、身体各部のさまざまな機能低下、病気が起こるという説です。
いずれにしろ、人間の最長寿命は120歳くらいまでと決まっていても、DNAの損傷を防ぎ、あるいは損傷を受けても修復したり、十分量の遺伝子(予備遺伝子)があれば、老化の進行を遅らせたり、病気を予防したりできるわけです。それには生活環境、生活習慣が大事だということですね。
病気は、遺伝的素因にプラス環境因子
──病気に関しては最近、さまざまな病気の関連遺伝子が次々に見つかっていますね。
松永 今、ほとんど全ての病気にはその病気に関連した遺伝子があり、遺伝子が関係してない病気は感染症くらいであることがわかってきています。
人間の体は約60兆個の細胞からなり、赤血球などの例外はあっても基本的には1つ1つの細胞の中には遺伝子があり、遺伝子の中には約3万種類の情報(ゲノム)。があり(図2)、その情報の中に病気に関連する遺伝子は5000くらいあるといわれ、すでに2000近くが見つかっています。
しかし、病気は遺伝子だけで決まるのではなく、その遺伝子の発現には生活環境や生活習慣が大きくかかわっています。例えば乳がんの遺伝子を持っていても、80歳になっても発病しない人もいれば20代で発病する人もいる。その違いはやはり、生活環境、生活習慣にあるのです。
つまり、病気は遺伝性の素因プラス遺伝子損傷を招く環境因子によって起こるのです(図3)。
遺伝子の損傷を招く要因と、防ぐ要因
さまざまな自己治癒力
──生活環境や生活習慣が、老化の促進にも病気の発症にも、大きく関与しているということですね。
松永 そうです。がんや糖尿病などの生活習慣病をはじめ、遺伝子が傷つくことで起きる病気は、メスと薬だけではなかなか治らない。ではどう対応したら良いかというと予防なのです。
例えば、誰もが毎日がん細胞ができています。がん細胞は日に日に倍々に増えていきますから、2年半〜7年半もすると10億近いがん細胞、大きさにして約1cm、約1gのがん腫瘍となって、臨床的にも見つかるようになります。だからといって、全ての人ががんになるわけでないのは、それは人間はいろいろな自然治癒力、自己治癒力を持っているからです。
自己治癒力としては、
・細胞膜や遺伝子を傷つける活性酸素を分解・解毒する酵素、すなわち生体はSODなどの活性酸素分解酵素を備えているのもその一つです。
・免疫は、自己治癒力で一番大きいといわれます。細菌やウイルスなど外から侵入してきた異物をやっつけるのも免疫ですし、遺伝子の損傷でできるがん細胞などの異常細胞をマクロファージとかNK細胞などの免疫細胞によって排除していくのも免疫です。
・さらに、細胞の自殺(アポトーシス)があります。遺伝子には、病気にアクセルをかける遺伝子もあれば、がん抑制遺伝子など病気にブレーキをかける遺伝子もあります。病気はアクセルとブレーキのどちらの遺伝子が強いかによって決まり、ブレーキの遺伝子は細胞の自殺や遺伝子の修復という手段で細胞障害や遺伝子障害を防ぎ、あるいは傷ついた細胞をなくして、正常細胞に生まれ変わるわけです。
人間の生命はアポトーシスによって保障され、アポトーシスができる人ほど長生きできるともいえます。そうした視点で見ると、活性酸素によって傷つきやすい細胞ほどアポトーシスします。例えば皮膚の細胞は4週間で新しくなり、腸壁は3日に1回のサイクルで新しく変わる。何も食べなくても大便が日に約30gくらい出るのは小腸粘膜の死骸が排泄されているからなのです。骨髄では白血球は最低10日に1回新しくなります。
そうすると生活習慣病を防ぎ、ピンピンコロリ、すなわち元気で命を終えるには、・活性酸素の生成要因を出来るだけ避け、・活性酸素を解毒し、さらに遺伝子を修復し、アポトーシスを促し、免疫を賦活する食事がポイントになります。
予防の前に予知
──"遺伝子診断"と"尿検査"──
松永 その予防の前に、予知があります(図3)。
現代医学が生活習慣病を苦手とする一つには、その多くが沈黙の病気だからです。遺伝子が傷ついて細胞が異常になり、その異常細胞が日々増えていく経過は症状には出ない。健康だと思っているとある日突然どこかおかしいとなり、病院に行ったらすでに末期がんだったということはよくある話です。
ではどう予知するか。
ほとんどの病気は発病に関連する遺伝子がありますから、両親や祖父母など家系的な病歴を調べれば自分がどういう病気になりやすいかをある程度予測できます。あるいは遺伝子診断をすれば、遺伝子的にどういう病気になりやすいかがわかります。それがわかれば、食生活を中心にその遺伝子が発現しない生活習慣を身につけておくことができるわけです。
遺伝子診断では病気の予知だけでなく、個人の体質に合った治療ができるようにもなります。例えば、薬の代謝にしても遺伝子によって個人差がかなりありますから、同じ抗がん剤でも効く人効かない人、副作用が強く出る人あまり出ない人がいる。それが遺伝子診断で体質に合った薬を使い分けるオーダーメイド医療が可能になってきます。
しかし、どんなに生活習慣に気をつけても、遺伝子の損傷は100%は防げない。
私達は九州大学医学部と共同研究で、活性酸素による遺伝子損傷を尿検査で調べる方法を開発しました。この尿検査で遺伝子の酸化損傷の具合を調べれば、病気の進行を早い段階でわかることができます。
活性酸素によって特に影響を受けやすいのはDNAの4つの塩基のうちのグアニンで、グアニンのヌクレオシド(デオキシグアノシン)が活性酸素によって損傷を受けると8|ヒドロキシデオキシグアノシン(8OHdG)という物質となって、尿に出ます(図4)。ですから、尿に8OHdGが多ければ、老化や生活習慣病が進んでいる指標になります。この尿検査をするとタバコを吸う人は吸わない人よりも3倍くらい遺伝子が傷ついていることがわかります。
遺伝子を損傷するさまざまな生活因子と活性酸素
──タバコのお話が出ましたが、遺伝子損傷を招く生活因子にはどんなものがありますか。
松永 遺伝子を損傷する最大の原因は活性酸素です。活性酸素は、普通の呼吸からとりこんだ酸素の約2〜3%が体内で活性酸素になる他、紫外線や放射線、細菌やウイルス、さらにタバコを含め大気汚染物質とか農薬や化学肥料など環境中のさまざまな有害化学物質などによって体の中で過剰につくられます(図4)。
環境汚染物質の中で特に問題なのがダイオキシンです。今、腸や肺で月経出血が起きたり、生理痛が起きる異常が問題になっていますが、これにはダイオキシンの女性ホルモン様作用の悪影響もあると考えられています。
人間の体は約60兆個の細胞でできていますが、元々受精卵1個だったのがお母さんのお腹の中で分裂して増えていく中で、あるものが目になったり、心臓になったりします。ということは、60兆の細胞の中の遺伝子は全部同じだけれども、目になった細胞は目に必要な遺伝子だけが目覚めており、心臓や肺など目に必要のない機能は眠っているということです。
ダイオキシンは遺伝子のハシゴのすき間にすぽっと入って遺伝子毒性を発揮し、眠っていた遺伝子が目覚めることがあるのではないか。そうすると、肺で子宮の遺伝子が目を覚まし、肺で月経が起きたと考えることができます。
ちなみにタバコにはダイオキシンが多く、6畳1間3本で基準を超えてしまいますから、小さな部屋で10本、20本吸っているとどうなるかということですね。
ストレスも活性酸素を生成し、遺伝子を傷つけます。ある大学の研究で、奥さんを亡くした旦那さんと、旦那さんを亡くした奥さんの遺伝子損傷の断片を尿検査で測定したところ、同じ60代でも、女性の方は少なく、男性の方はすごく多いという結果が出ました。女性の方が長生きなのはこうしたストレスに対する強さも関係していると思います。
がん予防になるといわれるお茶も、我々の研究では、特に一番茶(一煎目のお茶)は遺伝子を傷つけています。お茶は摘まれてから一回も洗わないので一番茶では農薬や化学肥料、ダイオキシンなどがお湯に滲出してしまうんですね。二番茶だと逆に結果が良いので、お茶そのものが健康に良いというのは間違いありません。
他にも水道水中の塩素、スポーツのやり過ぎもよくありません。
健康長寿の鍵は食生活にあり
食べ物からの栄養素の重要性
松永 サプリメントの摂取を含めて食生活、ストレスへの対処、運動と、生活習慣によって老化や病気の発現、また発現の仕方は全然違ってきます。中でも一番の鍵となるのが食生活です。
食べ物から摂取すべき栄養素はどんどん変わってきています。例えば、栄養吸収の阻害に働くので食物成分としては邪魔もの扱いされていた食物繊維が今や第6の栄養素としてその必要性がいわれています。核酸にしても一昔前は痛風の原因になる、食べても消化吸収されないという、互いに全く矛盾した理由で、ネガティブなとらえ方をされていましたが、今では食べ物からとる必要性がいわれ、赤ちゃんの粉ミルクにも添加されるようになりました。
しかし、基本的に従来の栄養学が根本的に間違えているのは、体の中でつくっている栄養素は食べる必要がない、必須アミノ酸にしろ必須脂肪酸にしろ、体の中でつくられないから必要だというスタンスだと思います。
栄養素は、肝臓など体でつくられるデノボ合成由来のものと、直接食べ物からとるサルベージ合成由来のものがあります(図5)。デノボ合成によって体の中でつくられる栄養素を、食べ物からとっても必ず吸収されるのは、わざわざ他の材料から体の中で合成するよりも、食べ物からとった栄養素をそのまま利用した方が、エネルギー効率が良いからです。
研究が進むにつれ、食べ物からとる栄養素と、体がつくる栄養素は構造的には同じでも、機能的に違ってくる、つまり、つくる過程でいろんなものができて、その途中のものも生体にとってはいろんな意味を持っていることがわかってきました。
例えば、がん細胞が増殖する時にも核酸は必要です。しかし最近、がん細胞はサルベージ合成の核酸よりも、デノボ合成の核酸を利用していることがわかってきました。
サルベージ合成とデノボ合成はフィードバック機構によって体内である程度一定量を保ちますから、例えば食事から核酸をとれば、デノボ合成の核酸が減少します。つまり、核酸食を多くとれば、がん細胞が利用するデノボ合成の核酸が減るので、その分がんの増殖を抑制できるわけです(図5)。
腹7〜8分の少食
松永 長生きということではまず、腹7〜8分の少食が良いのは多くの研究でわかっています(図6)。
食べすぎると、特に蛋白質では分解代謝した時に毒性のあるアミンを生成します。また、人間の歴史は飢餓との戦いでしたから、空腹に耐えて長らえる酵素はいくつか持っていますが、飽食に耐えて長らえる酵素は非常に少ないので、飽食するといろいろな身体機能にトラブルを起こします。食べすぎるとエネルギー産生の過程で活性酸素も過剰に生まれますし、多くの生活習慣病の引き金になる肥満にもなります。
酵素活性の日内リズムでいえば、朝と昼に食べたものはエネルギーになるように働きますが、夜食べると糖分は脂肪として蓄積する酵素が強く働きます。また、早食いやまとめ食いは食べすぎの元です。腹7〜8分にするには、いろんな栄養素をバランスよくとるという食生活をベースに、朝昼きちんと食べ、ゆっくりと噛んで食べると、無理なく、自然にできます。
遺伝子の酸化損傷を防ぐ抗酸化物質の摂取
──霊長類では尿酸値が高いほど長寿
──松永 食物成分、栄養素ではまず活性酸素の消去に働く抗酸化物質の摂取が大事です。
活性酸素の種類によって消去物質は違っていたり、また消去物質は相補って消去していますから、ビタミン(A、C、Eなど)、ミネラル(セレンや亜鉛など)、カテキンやカロチノイドなどのフラボノイドやポリフェノールなどの抗酸化物質を満遍なくバランスよく摂取することです。
また、私たちの研究で核酸が非常に強い抗酸化能を持っていることがわかりました。核酸をとると、先ほどお話しした尿に出る遺伝子が酸化損傷した断片(8OHdG)が少なくなります。
尿酸は体内で核酸からつくられますが、尿酸は実は最強の抗酸化物質です。霊長類では、尿酸値が高いほど寿命が長く、人間は一番高いんです(図7)。
活性酸素は分解の過程で次々に違う種類の活性酸素が生成され、最終的にできるのが一番有害なヒドロキシラジカルです(図4)。ところがヒドロキシラジカルを消去する酵素が人間にはない。抗酸化物質がこれを消去してくれるのですが、尿酸の消去活性はビタミンCやEなどに比べて桁違いに高く、人間は尿酸をプールできるようになっています。
実際、尿酸値は、・激しい筋肉運動、・ストレス、・あるいはアルコールを飲みすぎた時など、活性酸素を発生しやすい状況や、遺伝子が傷つきやすい環境になった時に上がります。それは結局、自己治癒力のあらわれなんですね。ですから、尿酸が痛風の原因になるというより、尿酸値が上がる状況が問題なわけです。
尿酸値は高目(6〜7)の方が長生きするという報告があります。ただ、尿酸は水に溶けづらい性質があり、必要以上に過剰にあるとガラスの切片のような結晶になって、痛風の原因になるので、高すぎるのは駄目だということですね。
尿酸の原料である核酸にしても、異常に多くとるのは問題ですが、ある程度多目にとる分には痛風にはならないことが明らかになっています。
第7の栄養素として注目される遺伝子を修復する"核酸"
松永 核酸は抗酸化物質としてだけではなく、遺伝子を修復する食物成分として今、第7の栄養素としても注目されています。
食べ物からとった核酸は消化吸収されて、細胞分裂や遺伝子修復の材料、補酵素などとして重要な働きをして、いろいろな病気の予防や改善に役立っています(図8・表1)。
核酸は遺伝子の本体そのものですから、お米や野菜にも含まれています。しかし、やはり高蛋白食品、特に動物性食品に多い(表2)。高脂肪で高蛋白の欧米型の食事は生活習慣病の引き金になる一方で、バランスのとれた和食はこれを防ぐことが知られています。
核酸は毎日2・4〜3gが体外に排泄されます。しかし、穀類や野菜中心の和食では1日1g程度の核酸しかとれません。肝臓からも作られますが、加齢につれて合成力が衰えてきます。足りない分の核酸を効率よく、またバランスよく補うには、サプリメントがすすめられます。
サケの白子にはDNAが、ビール酵母にはRNAが非常に多く、核酸のサプリメントはこうした食品からつくられています。
DNA、RNAはどちらもバランスよくとることが重要です。両方が同じような機能を持っている場合もあるし、DNAの方が良い場合、RNAの方が良い場合もあります。
食品中の核酸は小腸から吸収され、千葉大の園部先生のマウス研究では、吸収率はだいたい7〜9割で、吸収されない分は腸の細胞の増殖や、ビフィズス菌など腸内善玉細菌を増やすのに使われています。
老化防止・病気予防に働くその他の食物成分
松永 その他、老化の促進を遅らせ、免疫活性を高め、病気を予防する食物成分には、魚油に多いn|3系のドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸、皮膚や血管壁、軟骨をつくるコラーゲンやキノコ類の多糖類、長寿食としては納豆などの発酵食品なども重要です。
食事は、なるべく無添加で無農薬の穀類・野菜・魚中心のバランスのとれた和食をベースに、活性酸素の過剰生成される現代では、ビタミンやミネラルをはじめとする抗酸化物質、核酸、有用な多糖類などをサプリメントでバランスよくとる知恵も必要とされていると思います。
(取材構成・本誌功刀)