この人に聞く 31

超能力は、訓練によって誰もが発現する

医療気功師 梁 蔭全

1963年、広東省に生れる。
七歳より、気功を学び始める。
1988年より日本に留学。
現在、富士文化学院に学ぶ。

気功と特異効能(超能力)

 「気功」は、中国五千年の歴史の中で培われてきた伝統的な保健法であるが、その言葉自体は、近年になって名付けられたものである。
 それまでは、古典の保健理論を基にした真気、正気(病気に抵抗するエネルギー)を養う鍛練法は、「導引」、「行気」、「運気」、「座忘」など、さまざまな流れ、体系に分散されていた。
 「気功法」という言葉は、現代気功の流れを作った劉貴珍が使い始めたもので、劉貴珍は、「気功」という名の基に、これら伝統的な保健法に共通の場を持たせたのである。
 我が国でも、ここ数年間で健康保持に気功を行う人が増え、治療にも応用されるようになった。さらに、この二、三年は、超能力気功とでもいうべき特異効能の発揮が、マスコミで取り上げられ、話題を呼んでいる。密封した薬瓶から錠剤を取り出したり、破いた手紙をつなぎあわせたりなどの不思議現象を、テレビで見た読者も多いだろう。
 超能力は生れつきのもので、訓練で後天的に開発するのは不可能とみられがちである。
 しかし今中国では、中国医学、気功、超能力を一体のものとして捉え、新しい人間科学を打ち立てる気運が高まり、超能力の科学的解明と潜在能力の開発に取り組んでいる。
 今回登場願った梁さんも、超能力は誰もが潜在的に備えており、適切な指導があれば誰にでも開発可能だという。梁さん自身も、七歳から始めた気功の訓練で、超能力を開花させた。
 雲を散らし、体に一〇〇ボルトの電気を通してびくともしない、その力の秘密はどこにあるのだろうか。

生れつきの超能力と、訓練して得た超能力の違い

 超能力は、能力の差はあっても、誰もが潜在的に持っています。時間をかけて正しく訓練すれば、誰でも超能力を発揮することができます。
 超能力者には、特別な訓練を経ずに生れつき超能力を発揮する人と、気功の修練で超能力が身についた人がありますが、両者の大きな違いは、気のコントロール、つまり、気の制御力にあります。
 生得的な超能力者は、気を統御することが難しく、徒らに力を出すため、能力は疲弊しやすく、枯渇しやすい。また、何かのかげんで自分の身にそぐわない、言い換えると身に余る力が発動している場合も多く、そうであると、自分の心身を鍛えていないために、超能力を発揮することで、超能力者自体の健康が損われてしまいます。私の知っている限り、先天的な超能力者の殆どは、体が弱い。また、脳波のコントロール法を知らないので、邪魔が入ったりすると、能力が発揮できなくなったりします。
 訓練で修得した超能力は、コントロールがきくので、気を出しても疲れることがなく、自分自身を損ったり、弱めたりはしません。気を出しながら、気を吸収する訓練を経ることによって、気の出入をコントロールできるからです。また、心身が鍛えられているので、超能力を発揮しても身を守れるのです。さらに脳波をコントロールすることによって、周囲の環境に左右されることなく、能力を発揮することができます。

万物は気であり、気は物質である

 気功修行は、まず気の概念をはっきり認識するところから始めなくてなりません。
 気の定義は、人によって違いますが、私は、気は物質であると思っています。
 宇宙に存在している全てのものに気が存在し、また全ての物質は気であるとも言えます。人間の体も、(テーブルのグラスを持ち上げて)このガラスのコップも気でできていると思います。
 全ての物質は変化しており、一見、不変と見えるものも、全て、変化しています。
 この物質の変化を気の変化と捉えると、気によって物質をコントロールすることが可能になります。そして、気功の修業で、全てのものから気を摂り入れることができるようになります。
 私自身、雲を散らす、雨を止める、体温を上げたり下げたりするなどのことを気でコントロールできるのは、気が根本において物質だから可能なのだと思っています。
 元気とか空気とか、生命エネルギーだとか、狭い範囲で気を捉えている人も多いが、気はもっと大きく捉えることが必要です。思考も気であり、物質であると捉えることができます。(粱さんは、魂や幽霊も物質と捉えている。)そして気功の修得には、宇宙の全てから気を取る訓練が必要となります。
 「全てに気が存在し、全てから気を取り出し、また全てに気を入れることができる」という深い認識に立たなければ、気功の修業は、結局は中途半端に終わり、まして超能力の修得などは、とてもかなわぬことだと思います。

超能力の理解

 超能力者の殆どは、自分の力を理解していませんが、私は七歳の時からずっと気功を研究し、また同時に、気功と密接な関係にある超能力の研究も長い間して来ました。
 例えば、最近話題になっている密封した薬瓶から錠剤を取り出したり、動力を使わない物体の空間移動などは、私は「時間や空間の障害を越える」ことで可能なのだと思います。この原理で、病気を他の物に移すこともできます。移された病気は変化して、発病するということにはなりません。(人に移動した場合、病気を移された人は、反って健康になるという。)
 私の超能力の理解は、
a時間(時間は始めも終わりもない)と物体(万物)の関係。
b物質の伸縮の理論。
c細胞が出来る前の根源一体のエネルギーに対する理解。(全てのものは、同じエネルギーからできている。全ての根源は一つである。)|以上の三つ
から成り立っています。この理解に基づき、気功を修業することで私は超能力を発揮することができるのです。

粱さんの気功指導

 私は、潜在能力を開発することに重点を置いて、気功の指導を行います。
 指導の対象は、治療家、一般人、健康法に興味を持っている人に大別され、医師や鍼灸師は、その治療に気功を応用でき、一般の人は、自分の健康の向上と共に、家族や親しい人の健康を助けることができるようになります。また、健康法に興味を持っている人の場合は、他人の指導もできるようになります。
 気功の訓練は、a呼吸の調整、b大脳の調整、c姿勢の調整の三点から派生して、いろいろな方法があります。
 私の指導は、最初は、姿勢の調整に重点を起きます。超能力に対応できる体を作ることが先決です。姿勢の調整ができると、体の障害を越えて、気が出るようになります。
 そして、体の調整から始まって、だんだん潜在能力の開発にもっていきます。
 精神もコントロールできるようになり、心は何時も平静を保ち、常に万物と調和している状態になっていきます。(粱さんは感情が乱れるということがないそうだ。インタビューのひとときを共に過しただけだが、なるほどと合点した。)
インタビュー構成 功刀
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梁さんの潜在能力開発気功指導
・九月より、毎週月曜日(夜)
(三ヵ月一単位)
・キュリアン(品川区民会館)
・問い合せ441―8760